4月5日(火)に産業医科大学入学式が挙行されました。
産業医科大学では、4月5日(火)10時から、入学式を執り行いました。
学長式辞については、以下のとおりです。
学長 式辞
河 野 公 俊 新入生のみなさん、今年度の入学式は震災の復興のさなかに迎えることになりました。戦後最大の危機的な被災状況の中、多くの人々が復興を期して被災者のために全力で支援しています。まさに、日本人の精神力そして私たち自身と国際社会の互助精神が試されようとしています。本学においてもできる支援を現在実行しているところであります。私あてに海外の友人から日本国民へのお見舞いのメールがあり感謝の思いでいっぱいです。皆さんの産業医科大学への入学には、本日ご出席されていますご家族をはじめとするたくさんの人々の支えがあったことと思います。卒業までの間、「感謝」の気持ちを大切に、なによりもまず心身共に健康に留意され勉学に精進し、期待にこたえていただきたいと思います。本学でも教職員と先輩たち全員が皆さんをこころから歓迎するとともに、充実した学生生活のためにできる限りの支援を惜しまないつもりであります。
大学生として本学で学ぶことについて夢をもち、理想を描いていることと思います。一方、新しい学生生活を目の前に不安もあると思います。まずその第一歩としてクラブ活動などで信頼できる友人・先輩づくりなどから始めてください。そして授業が始まれば教職員とも互いに挨拶できる環境づくりを行うことも大切だと思います。私は、これが学生生活の基本である楽しく活気あるキャンパスづくりにも繋がると思います。
現代社会を見ますと、エネルギー問題や環境問題、新興感染症や食料問題そして少子高齢化問題など、取り組むべき多くの課題が山積しています。これらはグローバル社会において密接に勤労者の健康問題にも直結しています。さらに我が国では社会や職場環境変化に伴うメンタルヘルスの問題などもクローズアップされてきています。 私は今回の津波による被災や放射線被ばく等も勤労者の問題としてとらえるべき課題を数多く含んでいるように思っています。産業医科大学の建学の精神・大学の基本理念及び使命・目的は“産業医学の振興と優秀な産業医及び産業保健技術者の養成”であり、まさに将来に向けて、これらの多様な問題に対応し科学できる人材を育成していくことであり、本学はそのためのカリキュラムを日本で唯一整備し、教育・研究している大学であります。
これらの分野を学ぶのに、近道はありません。しかもこの道は、基本をしっかり身に付け、その上に在学中だけでなく卒業後もじっくりと一つ一つ、地道な努力を一生積み重ねて行く覚悟をする必要がある分野であります。また、科学する精神だけでなく、優しさ、思い遣りに溢れた豊かな人間性も求められる分野でもあるという点も決して忘れてはなりません。さらに「高い倫理観」をもつ人材として成長されることも期待されています。これは、たとえば、遺伝子レベルの生命科学の発達や先進医療の進歩は目覚ましく人類に福音をもたらす一方で、生命倫理に大きな問題を投げかけているからです。
これからの大学生活、感動的な本との出会い、心底尊敬できる教員・卒業生との出会い、互いに励まし合い研鑽できる先輩・友人との出会いを大切にして心豊かに過ごしていただきたいと思います。
入学にあたってお願いがあります。大学は高校と違います。大学では、いかにして自発的かつ自主的に学ぶかを体得するところであります。入学後はまず受け身の学習から早く脱却していただき、問う力そして教員と共に対話して考える力を培っていただき、多くの教員と意義のある交流をしていただきたいと思います。そして新入生には、産業医科大学の学生であることに自信と誇りを持って行動し、実りある大学生活を送っていただきたいと願っています。
最後に本学を代表して、新入生の皆さんに心から歓迎の意を表して式辞といたします。
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