概要

1.産業医学基本講座の目的
産業医学基本講座は、産業医学の振興と産業医の養成確保という産業医科大学設立の趣旨に基づき、産業医学教育を体系的かつ集中的に講義と実習を行ない、産業医として保持すべき基本的知識と能力を付与することを目的としています。

2.受講対象者
受講対象者は、主として本学卒業生を対象としておりますが、次のとおり広く門戸を開放しております。
(1) 産業医科大学医学部卒業者
(2) 医科大学・医学部医学科を卒業した者
(3) 本学が(2)と同等(修士以上)の学力を有すると認める者

3.受講定員
受講定員は、原則として100名です。

4.開講期間
平成24年4月4日(水)から5月22日(火)まで

5.出願期間
平成23年12月1日(木)~平成24年2月3日(金)まで

6.授業科目
産業医学に関する講義のほか、グループによる実習を行います。
(1) 授業科目一覧
授業科目 科目責任者 コマ数
産業保健の基礎 堀江 正知

6

産業医制度と関係法令 堀江 正知

総括管理とその基盤(1) 堀江 正知

5

総括管理とその基盤(2) 大神 明

11

総括管理とその基盤(3) 森 晃爾 

6

総括管理とその基盤(4) 高橋 謙  9
作業環境管理と快適職場 明星 敏彦 6
作業管理 明星 敏彦
健康管理と健康保持増進(1) 大和 浩 3
健康管理と健康保持増進(2) 大和 浩 2
健康管理と健康保持増進(3) 廣 尚典 6
職業関連性疾患とその予(1) 堀江 正知 5
職業関連性疾患とその予(2) 上野 晋 8


(実 習)

授業科目 科目責任者 コマ数
(実習1)作業環境管理・作業管理・疾病管理 森本泰夫 15
(実習2)健康管理・健康増進・メンタルヘルス 廣 尚典  15
(実習3)総括管理(疫学・職場巡視) 高橋 謙   15
演習    20

 
(2) 科目概要
【講 義】

授業科目 内容
産業保健の基礎 産業医の業務・専門性・教育、産業化の進展と産業医学の課題、健康保険制度と産業医学、産業保健サービス提供組織、経営者・労働者が見る産業医学、産業医学の国際的視点
産業医制度と関連法令 日本の産業医制度とその実態、労働基準法、労働衛生関係法令、作業環境管理と関係法令、我が国の労働衛生行政の方針とその展開、産業医に必要な労働者災害補償保険法の知識、我が国の自主的安全衛生活動と今後の在り方
総括管理とその基盤(1) 産業保健の経済的評価、産業保健におけるデータベース・ネットワーク、ネットワークと法規・倫理、健康情報の取り扱い、産業保健マーティング1、産業保健マーケティング2
総括管理とその基盤(2) 産業保健活動のための組織、産業保健スタッフの職能、産業保健におけるリスク・ハザードへの対応、職場巡視の意義とその概要、労働安全衛生教育と産業医、適正配置、中小企業産業保健活動
総括管理とその基盤(3) 産業保健とマネジメントシステム、産業保健マネジメントシステムの具体例(1)、産業保健マネジメントシステムの具体例(2)、内部監査と継続的改善
総括管理とその基盤(4) 産業医学における疫学の役割、疫学概論、疾病頻度の測定、曝露の測定、記述疫学・EBM、コホート研究I、コホート研究II、症例対照研究I、症例対照研究II、介入研究I、介入研究II、疫学と因果関係I:偏り・交絡因子、疫学と因果関係II:統計的問題
作業環境管理と快適職場 概論・作業環境測定、サンプリング・評価値、粉じん職場、有機溶剤職場、環境改善の方法、騒音とその対策
作業管理 産業保健人間工学を理解する、職場改善の考え方と技法、全身および局所振動暴露評価、筋骨格系障害の予防1、筋骨格系障害の予防2、産業疲労の捉え方、産業医学への人間工学の応用:VDT作業
健康管理と健康保持増進(1) 健康診断の実施計画、判定と事後指導、適正配置
健康管理と健康保持増進(2) 生活習慣病(循環器、糖尿病・高脂血症等)、健康の保持増進、有害業務の関連(酸欠、ホルムアルデヒドなどの有毒ガス取扱い)
健康管理と健康保持増進(3) ヘルスプロモーション・総論、健康教育・保健指導の実際、健康と運動、ストレス反応と職場適応、職場のメンタルヘルス対策、心と身体の健康増進の実際と今後の展望
職業関連性疾患とその予防(1) 職業関連性腰痛疾患、手腕系振動障害、職業関連性疾患・項部痛、騒音・暑熱による健康障害、圧迫などによる神経障害
職業関連性疾患とその予防(2) 産業中毒学概論、バイオロジカルモニタリング、変異原性と発癌性、発癌性を予測する短期試験、職業関連性呼吸器疾患、職業関連性皮膚疾患、職業関連性血液疾患

【実 習】
授業科目 内容
作業環境管理・作業管理・疾病管理 作業改善の実際、排気・換気装置の維持、性能検査、作業環境改善実習、職場の喫煙対策、じん肺胸写読影
健康管理・健康増進・メンタルヘルス 健康増進・メンタルヘルス対策の企画・立案、健康増進活動に対する評価、THP実習、質問紙を使った精神症状評価とデータ解析、教育研修、リラクセーションの技法
総括管理(疫学・職場巡視) 企業活動におけるコスト、企画作成、調査・まとめ・発表、統計演習、職場巡視の方法

【実習風景】
健康増進実習
疫学実習
健康管理実習
作業管理・作業環境管理実習
作業環境管理実習
作業管理実習

【演習】
特別に興味のあるテーマを持つ受講生は、各科目責任者の個別指導により、さらに詳細な学習を行うことができます。
【その他】
各講義について、受講者による講義評価を実施し、産業医学基本講座の充実に役立てることとしています。

7.講師
産業医科大学教員及び学外講師

8.修了認定書および修了証の授与
産業医学基本講座の全授業科目の履修認定を受けた者には、産業医学基本講座修了認定書(産業医科大学産業医学ディプロマ)を授与します。なお、医師国家試験又は歯科医師国家試験の合格者で産業医学基本講座の修了認定を受けた者には、「労働安全衛生規則第14条第2項第1号の規定に基づき厚生労働大臣が指定する者(法人に限る)が行うものを修了した者」及び「労働安全コンサルタント及び労働衛生コンサルタント規則第13条第1項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する者(法人に限る)が行うものを修了した者」の修了証を併せて授与します。

9.一部授業科目の履修認定について
授業科目のうち一部の科目について履修認定を受けた場合、その科目については、履修認定を受けた日から起算して、原則として3年を経過した日の属する年度の末日まで有効となりますので、それまでに残りの科目を受講して下さい。

例えば、平成23年度に履修認定を受けた授業科目の有効期限は、平成27年3月31日までとなります。

10.受講中の身分
産業医学基本講座受講中は、「産業医学基本講座受講生」として図書館、健康管理センター等の学内施設を利用することができます。

11.受講料
210,000円(新規受講者予定額)

12.基本講座修了者の処遇について
(1) 労働安全衛生法に定められた研修
  産業医学基本講座修了者は、労働安全衛生法第13条第2項の厚生労働省令で定める要件に基づき、平成20年3月30日に改正された労働安全衛生規則第14条第2項第1号に規定される「労働者の健康管理を行うのに必要な医学の知識についての研修であつて厚生労働大臣が指定する者(法人に限る。)が実施する研修を修了した者」として認定されています。
(2) 労働衛生コンサルタント試験
  産業医学基本講座修了者(医師・歯科医師に限る)は厚生労働大臣が実施する「労働衛生コンサルタント試験」の筆記試験を免除されます。なお、受験申請の受付は、(財)安全衛生技術試験協会(TEL:03-5275-1088)が行っております。
(3)日本医師会認定産業医
   日本医師会認定産業医申請(本人が都道府県医師会に直接申請)は、産業医学基本講座修了認定の日から5年以内に1回に限り申請が可能です。
(4) 日本産業衛生学会専門医制度
  日本産業衛生学会専門医制度資格認定試験の受験資格の一つとなっている体系的な基礎研修が修了したものと認められています。

13.その他
(1) 日本医師会認定産業医研修制度との関連
  産業医学基本講座は、同制度の基礎研修と同等以上の研修を修了した者として認められていますが、同制度の基礎研修および生涯研修との単位の互換性はありません。
(2) 集中的に履修困難な場合
  産業医学基本講座は、年1回4月から約2ヶ月にわたって開講されますが、業務等の都合上、1年で履修が困難な場合、4年度にわたって履修することも出来ます。

14. 資料請求先
産業生態科学研究所庶務課 TEL:093-691-7400 FAX:093-692-1838
E-mail: iiessyom@mbox.pub.uoeh-u.ac.jp


文責 産業生態科学研究所 庶務課 更新日 平成23年10月11日

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