産業医科大学病院

放 射 線 部

 当院における放射線部の部門としての役割は、X線を始めとした電磁放射線の他、多くのエネルギーを利用して画像診断を行い、診療各科に提供すること、また放射線による治療を行うことです。診療各科ならびに地域医療機関における画像診断の期待に、また、患者様のQOLを尊重した放射線治療に応えるべく日々の業務を行っています。

  放射線部は大きく分けて「放射線診断科」、「核医学科」、「放射線治療科」の3部門からなっています。またそれぞれにさらに細かく分かれています。 各部門を簡単に説明しますと、放射線診断科はX線などによる人体の画像情報を提供しています。内訳は単純撮影、造影撮影、血管造影、CT検査ならびにMRI検査の5つからなっています。核医学科は放射性医薬品(RI)を体内に投与して生体の生理機能をシンチグラム画像として表すインビボ検査と、RI試薬で血液、尿などの検体分析を行うインビトロ検査からなっています。放射線治療科は放射線を悪性腫瘍などの組織に照射する治療を行っています。
 特長として、HIS(病院総合情報システム)からの診療コンピュータ端末による放射線オーダリングで、部門ではRIS(放射線部門・放射線治療システム)、PACS(医用画像診断支援システム)、レポーティングシステムなどと連携された後、結果は院内配信され、診療コンピュータ端末では電子カルテの統合画像の一環として、画面上に画像やレポートが表示されています。今後、これらの放射線画像は完全フィルムレス化を予定しています。


放射線部では診療放射線技師放射線科医師看護師看護助手事務職員等によって毎日の業務を行っています。

放射線診断科

放射線診断科1
 放射線診断科はX線および他のエネルギーを利用して人体の画像情報を取り出す部門です。この部門はさらに1.単純撮影、2.造影撮影、3.血管造影、4.CT検査、5.MRI検査の5つの部門からなっています。
放射線診断科2
単純撮影は人体に何の処置をせずに検査する部門です。
放射線診断科3
造影撮影は造影剤と言って人体とX線吸収差が大きい物質を体内に取り込ませて検査する部門です。


CT検査
CT検査とは、computer tomographyの略で、普通のX線検査では区別できない生体組織のX線吸収の差をコンピュータの助けを借りて描出するものです。一般のX線検査では、3次元の生体情報はフィルムに重なって写ってしまいますが、CTでは生体内の断面像をフィルム上に写し出します。

MR検査
MRI検査とはmagnetic resonance imagingの略で、日本語では磁気共鳴映像法と言います。これは外部から地磁気の数万倍の磁気をあて、生体の水の分子に相互作用を生じさせて信号を取出し、画像として表すものです。情報を作り出すエネルギーがX線でないため、生体に悪影響を与えることがない、生体組織のわずかな違いを明らかにできる、あらゆる方向の断層像が得られる、などの優れた特徴があります。

血管造影検査
血管造影は、カテーテルを血管内に入れ、造影剤を使って血管を撮影する部門です。最近ではIVR(interventional radiology)と言って特定の血管内にカテーテルを挿入し、治療を行ったりしています。

骨塩定量検査
骨塩定量検査(DEXA)は、骨のカルシウム量を測定し、骨そしょう症の判定をする検査です。
当院では、DEXA法という二種類のエネルギーのX線を使って、骨による吸収の差を利用して、骨塩量を測定しています。 測定値の正確さと、再現性が良いという特徴が有ります。

 マンモグラフィ

当院では、「マンモグラフィ検診精度管理中央委員会」主催または共催の講習会を終了し、認定を受けた放射線技師及び認定技師に教育された放射線技師が撮影を行っております。
マンモグラフィーは、乳がんを診断する方法のひとつで、乳腺・乳房専用のレントゲン撮影検査です。
触っても判らないような早期の小さな乳がんは勿論、しこりを作らない乳がんを白い影(腫瘤影)や
非常に細かい石灰砂の影(微細石灰化)として見つけることができます。


これらの部門では、
一部を除き撮影システムの完全フィルムレス化が成されています。
核医学科

核医学科1
この部門は放射性同位元素(RI)で標識した薬剤を体内に投与して生体の生理機能を画像として表すIN VIVO部門と、RI標識薬剤で血液、尿などの検体の生化学分析を行うIN VITRO部門からなっています。RIは環境など汚染させる危険があるため、この部門への出入りには注意が必要で、所定の規則を厳守するようになっています。
核医学科2

放射線治療科

放射線治療科
この部門は主に高エネルギーの放射線を悪性腫瘍等の組織に照射し、治療を行うことを主な業務としています。当施設の放射線照射装置としては、4MV、6&10MVおよび電子線の照射できるリニアック装置、子宮ガンの治療に用いられるアフターローディング装置があります。

放射線治療はいわゆる「放射線のメスによって行う治療」であるため、いかに正確に目的部位に照射するかが重要で、当施設では平成5年より放射線治療計画用のCTを使ってその精度を高めています。この部門は放射線照射時の線量が他の部門と比べ桁違いに大きいため、被曝事故に遭わないよう、施設への出入りには注意が必要です。


文責:放射線部、川下・大石***更新日:2007/05/28