医局員コラム

平成26年度「産業医科大学呼吸器臨床セミナー」の報告:生越 貴明

事後報告にはなりますが、平成2610月当科にて「第1回産業医科大学呼吸器臨床セミナー」を開催しましたので、その報告をさせていただきます。

昨今、全国的に呼吸器内科医師不足は深刻化しており、北九州地区も例外ではありません。それらの背景のもと、北九州地区での呼吸器疾患の臨床、研究を支える人材の発掘・養成を目指す目的で若手育成セミナーを当科で企画し、平成2610月に実施しました。

講義形式及びワークステーション形式でのプログラムをスタッフ全員で下記の如く作成し、大学4年生〜後期研修医4年目の30人が応募し参加頂きました。

  

講義形式

a)胸部レントゲン写真読影法

b)胸部CT読影法

講義形式セミナーにおいては参加者が受動的にならないように、受講者を各10人ずつの小グループに分け、「胸部レントゲン写真読影法」、「胸部CT読影法」を少人数で双方向式にて理解度を確認しつつ進行しました。

新たな試みとして双方向式対話授業支援ツール(クリッカーナノ)も講義に利用し、リアルタイムで受講者の理解度を客観的に把握しながら進行しました。参加者は大学4年生〜後期研修医4年目と幅広い層を対象とする今回のようなセミナーで、受講者の反応や理解度をリアルタイムで把握できることは演者側にとっては症例及び病態の解説の重点をおくことが可能になり、講義の進行が比較的スムーズに行うことができました。

 

ワークステーション形式

c-1)挿管手技及び気管支鏡を用いた挿管手技の取得
  (c-2)呼吸器ケア(肺活量測定、IOS、呼気NO測定、人工呼吸器の仕組みと設定方法)
              

ワークステーション形式は喉頭鏡を用いた挿管手技及び気管支鏡検査を用いた挿管手技を体験するブース及び呼吸器ケアの模擬体験ブースを設置し、個別に指導できるよう設定しました。医学生には喉頭鏡を使った挿管を含めた気道確保法の取得、初期研修医及び後期研修医には気管支ファイバーを用いた気道確保法の取得など、参加者のニーズに合わせて柔軟に対応しました。さらに肺活量測定、IOS測定、呼気NO測定、人工呼吸器の設定などを参加者全員に体験してもらい、肺生理機能検査を体験して理解できるように心がけました。

 

このような企画を当科で計画し実施するのは初めてでありましたが、参加者の事後アンケートでほぼ全員が、いずれのセミナーにおいても「役に立った」との回答をいただきました(95-100%)。また、参加者は大学4年生〜後期研修医4年目までと幅広い層でありましたが、各セミナー共に「難しい」と答えた比率は、0-14%と想定したよりは少なく、セミナーを10人づつの少人数制にしたこと及び双方向式対話授業支援ツールなどを使用し受講者の反応をリアルタイムで把握しながら行ったことなどが功を奏したものと考えます。

 

このような企画などを通じて医学生及び研修医の方が少しでも呼吸器内科学に興味を持って頂き、将来的には北九州地区での呼吸器科診療の充実に少しでも貢献できれば良いと考えております。

 








文責:呼吸器内科学
更新日:2015年2月12日