平成21年度 研究テーマ

対策費用(年間)の実態

 当研究室では、職場におけるメンタルヘルス(MH)対策の一次予防から三次予防までの方法論の研究開発、対策に必要なツールやマニュアル類の開発と実践による効果評価、及びストレス関連疾患の生物−心理−社会学的研究を推進している。これまでのMH対策実践事例については、産業現場でも応用できるように、(文献 1)(図 1)にまとめて出版した。

2. 自立訓練法のストレスリダクション効果−短期効果と長期効果について  (鈴木 他)
 自治体職員約 300 名を対象に、ライフスタイルと 8-OH-dG 産生を指標として検討し、尿中 8-OH-dG/Cr は喫煙、加齢による上昇、50歳代では高血糖値群や女性で高値が認められた。一方、職業性ストレスとの間には相関は認めなかった。
 1) 職業性ストレスやライフスタイルと酸化的DNA 損傷 (永田、池上、真船 他)
1. 職業性ストレスやライフスタイルと酸化的DNA 損傷
     (職業性腫瘍学研究室との共同研究)

T.職場におけるメンタルヘルス(MH)対策の方法論の研究・開発)

 MH改善意識調査票(MIRROR)及びアクションチェックリスト(MIRACL)の研究開発に引き続き、MIRRORをもとに定量的評価を可能にするMH風土評価尺度(WIN)を開発し、本学卒業生産業医と協力して標準化、現場応用を進めている。(図 2)

1. MH改善のためのツールの開発と介入 (産業医科大学重点研究 : 真船)

 断民後に高次認知機能の低下が起こり、心身への影響が 7 時間睡眠後も 2 日間続くことと、尿中 8-OhdG/Cr の変化は起こらないことが明らかになった。
2) 断眠による高次認知機能、心理指標、酸化ストレス指標の変化 (池上 他)
3) アルコール負荷による心理指標、酸化ストレス指標などの変動 (荒薦 他)
 ALDH2 ヘテロ保有者(高不安群、低不安群)を対象にアルコールとして 30ml を負荷し他時の不安指標、MHPG 濃度、ホルムアルデヒド濃度、酸化ストレス指標の変化を調べ、 Tensin Reduction Theory の検討を行っている。

U.ストレス関連疾患に関する生物−心理−社会学的研究

 アルコール関連問題を有する労働者に対して brief intervention を試み、その効果評価を行っている。

4. 職場のアルコール関連問題に関する介入研究 (廣)

5. 派遣労働者のMHに関する研究 (廣)

 派遣労働者の精神健康度とその仕事との関連、自殺リスクなどに関して調査研究を実施している。
 健康管理センターと共同で、新人看護師に対するMH 支援プログラムの効果評価と有効な支援策の検討、看護師に特化した職場改善要望調査票の開発を進めている。。
8. 看護師のMH対策 (永田、真船、伊藤)
 合併後の自治体を対象として、職業性ストレス、疾病休業者数の変化を調べ、対策を行っている。

6.自治体職員のMH対策 (永田、伊藤)

 中小企業でもMH対策を積極的に進めてもらうことを目的として、@予算別の対策モデル、A教育研修ツール、B早期発見早期対応マニュアル、C啓発用リーフレット集、D好事例集、E職場復帰支援マニュアル、F過重労働対策の解説書、G小規模事業場支援モデル、H地域産業保健センターのコーディネーターのための相談対応マニュアルなどを開発し、事業場で試用してもらい、さらに改良を重ねている。これらは、ホームページ上で公開される予定である。(図 3)。

2. 中小企業におけるMH対策の進め方に関する研究
 (産業医学進行財団受託研究 平成19年〜21年度 : 主任研究者 永田)

 高リスク者の同定と適切な対応のあり方に関する検討、管理監督者研修および職場復帰支援活動への自殺予防関連事項の盛り込み方に関する検討を進めている。

3.自殺予防に関する介入研究 (廣)

〔文責:精神保健学教室、 更新日 : 2009年12月11日〕
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 積極的傾聴法を中心とした管理職研修による職場のコミュニケーションの改善と上司による支援の強化を目的としたアプローチにより、ストレス指標改善、疾病休業の減少を認めた。
7. 管理職に対するMH研修プログラムの有効性に関する研究 (池上)