医学部における産業医学教育
働く人々の健康と環境に医学の眼でアプローチする産業医は、産業の発展と活性化を支える意味からも、21世紀において極めて重要な役割を担っています。医学部では、医学を産業社会の中でより深く、より広い視野から考えることのできる、人間性豊かな産業医を養成します。
医学部教育の特色

医学部では1年次からの基礎医学教育実施により医学への動機づけを早期から行うとともに、基礎研究室配属により研究意欲を育成していきます。また従来の一般教育を改革した医学的色彩の濃い総合教育を実施し、総合教育セミナーでは自主学習および対話型教育を行います。さらに1年次から6年次まで系統的な産業医学教育を実施することで、産業医や産業医学に対する志向を高めていきます。これらを基本方針としたさまざまな科目での講義および実習を行うことで、通常の医学教育はもとより、本学の目的である産業医学の振興と優れた産業医の養成において社会のニーズに対応するための医学教育を実践しています。
※こちらもあわせてご覧ください。
カリキュラム構成の特色

①1年次では「臨床医学入門」により医学への動機づけを図ります。総合教育や医学基礎は医学的色彩の濃い教育内容です。

②基礎医学は臨床医学との関連を強化・統合した内容の教育を行います。

③臨床医学は基礎医学をもとに疾病を系統的かつ総合的に学ぶほか、基礎医学と連携した「統合講義」や臨床実習で得た経験を踏まえた「臨床講義」を開講します。

④産業医学は、「産業医学序論」、「産業医学概論」、「産業医学各論1・2」と系統的に順次 学び、講義で知識を修得した後、5年次の「産業医学現場実習」を企業の産業医のもとで実施し、6年次では基礎医学や臨床医学と結びつけた「職業性関連疾患」を学びます。

⑤このカリキュラムを学んだ学生は、卒業直後に「産業医学総合実習」(10時間)を受講することにより医師免許取得と同時に企業の事業場に産業医として選任される資格を取得できます。
医学部進路体系図 (PDFファイル : 128KB)