学長挨拶 



 産業医科大学長  尾辻  豊

  

― 教職員や卒業生の誇りとなる大学へチャレンジ ー

 


 4月に産業医科大学学長に就任いたしました。尾辻󠄀学長(切り抜き).jpg

  一言ご挨拶を申し上げます。

 

 産業医科大学は 昭和53(1978)年 に建学され、4 2 年の歴史を重ねてきました。

 

 現在では、産業医学・産業保健学の分野で日本をリードする大学となっています。

 全国へ優秀な産業医を 輩出し、福島原発の就労者を 多年にわたり支援し、胆管癌と職業の関連を研究するなど産業医学においてとても高い評価を得ています。

 

 研究・教育・臨床が高く評価された卒業生が学内外の教授に多数就任し、産業医科大学病院は癌その他の高度診療や両立支援活動により北九州を代表する施設として発展を続けています。

 

 産業保健学部では 看護師国家試験において 直近 5年間で 99.7%と最高水準であり 、産業衛生科学科(環境マネジメント学科)の就職は輝いています。

 

 さらに今春の医師国家試験では新卒・既卒合わせて合格率 100%、日本一という快挙を成し遂げました。

 

 2019年のイギリスタイムズ社 世界大学ランキング (THE)で 、産業医科大学は 日本の全大学の中で 7位にランクされました。 このように産業医科大学は建学後急速に発展してきたと言えます。

 

  しかしながら課題は山積しています。大学の根幹は教育です。医師国家試験が今後厳しくなることが予想されます。 2035 年前後に医師不足が解消され、新設医科大学や外国からの 国家試験受験生が 今後増えますので、医師国家試験の合格率は現在の 89 %前後から下降していくと思われます。

 教育を不断に改革して高い合格率を達成する必要があります。少子化の中で、本学は他大学や他施設との競合に勝ち残ることが求められます。これには優秀な人材の育成・確保が必須です。教職員数の確保とやりがいの提供が解決策です。これに向けて最大限の努力をする所存です。


 このような中で本学は病院の大規模改築・増築を行っており、大きな改革期を迎えています。
 2023年にはさらに最先端の診療を行えるようになります。2019年に施行された働き方改革の中で産業医の機能が強化されました。

 産業医学を専門にしている医師は全く不足しており、法令順守が求められる中で、産業医・産業保健の需要は非常に高まっています。これらは大きな追い風です。


 1978年に初代土屋健三郎学長は、「 産業医科大学は 、人間愛に徹し生涯 に わたって哲学する医師を養成し、産業環境を中心とする環境科学とライフサイエンスとの融合発展に努力を払い、経済学をも含む新しい生態学を発展せしめ、産業化社会における産業医学の確立のみでなく、地域医療との有機的な結合をはかり、もって 21 世紀の医学分野における先駆者として、人類のより良い生存をかちとるための新しい福祉社会を樹立することを建学の使命とする。」と宣言されました。 今読んでも色あせない 宣言 であり、本学教職員・卒業生に脈々と生き続けているスピリットです。

 

 上述のように 本学には課題が山積していますが、チャンスも訪れています。本学は建学 42 年の若い大学であり、まだまだ伸びしろがあります。 教職員や卒業生の誇りとなる大学となることにチャレンジします。

 

 

                                  令和2年4月


 

Copyright(C) 2011 University of Occupational and Environmental Health,Japan. All Rights Reserved.