産業医科大学 泌尿器科学

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お知らせ

「難治性尿道炎、子宮頸管炎からの微生物の分離、培養および薬剤感受性とその薬剤耐性遺伝子の検出」に関する研究参加の受付について

 当院では、このたび上記研究を行うにあたり、難治性尿道炎および難治性子宮頸管炎患者さんを抱える医療施設からの参加を受け付けております。本研究は難治性の性感染症から、保険で適応とならない微生物を分離し、さらのその薬剤耐性、および薬剤耐性遺伝子を検出するものです。研究は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(平成26年12月22日)」により、対象となる患者さんから直接同意を得る必要があります。しかし、すべての患者さんが産業医科大学周辺に在住されているわけではないため、また、全国より研究対象を全国に広く求めるほうが短期間に多くの研究が進むと考えられるため、研究参加をwebsiteより受け付けすることとなりました。参加方法はwebsiteより研究に賛同していただける医療施設より検査の依頼を受け、各医療施設において対象となる患者さんに研究の説明、同意を得ていただき、検体を産業医科大学に郵送していただく形をとりたいと思います。詳細は以下をご覧ください。

1.研究課題名

難治性尿道炎、子宮頸管炎からの微生物の分離、培養および薬剤感受性とその薬剤耐性遺伝子の検出

2.研究期間

2017年8月〜2026年3月

3.研究機関

産業医科大学泌尿器科学

4.実施責任者

産業医科大学泌尿器科学 教授 藤本直浩

5.研究の目的

 性感染症の原因微生物の薬剤耐性の進行は著しく、近年難治性尿道炎、子宮頸管炎が増加しています。このなかで、Mycoplasma genitaliumおよびTrichomonas vaginalisによる性感染症は治療に難渋することが多いのではないかと思われます。M. genitaliumは男子尿道炎、子宮頸管炎の原因微生物として確立されて、核酸増幅法で検出されます。しかし、わが国ではその検出法および治療法は保健適用となっていません。さらに、近年マクロライ耐性およびキノロン耐性株の増加が問題となっており、結局難治性となっていながら、原因微生物が特定されていない難治性尿道炎、子宮頸管炎のなかに、M. genitaliumによる症例がかなり含まれていると考えられます。T. vaginalisは尿道炎、トリコモナス膣症の原因となっており、治療法はメトロニダゾールによる治療法が確立しております。T. vaginalisの検出は検鏡法により原虫を観察することによりますが、原虫の数が少ない場合、新鮮検体でない場合、観察が不十分な場合、T. vaginalisが見逃され難治性となる場合があります。産業医科大学では、上記M. genitaliumおよびT. vaginalisを検出する核酸増幅法を開発しており、これを臨床の場で利用して、難治性の性感染症に対応しようと考えております。

さらに、一般の培養法では培養することができないM. genitaliumを培養する技術を私たちはもっています。もし、M. genitaliumが検出された場合には、培養検査を行い、分離された株の薬剤感受性検査、耐性に関連する遺伝子の検出を行っていきたいと考えています。

6.研究の方法

 難治性の尿道炎、子宮頸管炎、咽頭感染症、直腸炎の患者が来院され、上記検査を希望される施設は、本websiteより、研究計画書(No.1)、患者さんへの説明文書(No.2)、同意書(No.3)、研究参加依頼書(No.5)、患者調査票(No.6)をダウンロードして頂き、研究参加依頼書(No.5)を下記問い合わせ先へFAXまたは郵送して頂き、本研究へ参加ください。当科より検体輸送用のボックスをお送りします。検体はできる限り冷蔵にてお送りください。運送料は当科の研究費にて着払いにて負担いたします。

 なお、上記M. genitaliumは抗菌薬に対する耐性が著しいため、検出された場合には、M. genitaliumにおける耐性遺伝子の検討および培養を試みます。医療施設へはM. genitaliumおよびT. vaginalisの有無をご報告いたしますが、その後治療に難渋する場合には、治療法についても検討したいと思います。また、治療困難症例では、時間を要しますが、上記以外の微生物の検出も考慮したいと思います。

7.個人情報の取り扱い

 当科へ送られる個人情報は、すべて依頼される医療施設で匿名化され、番号でのみ郵送されます。従って、本研究において個人が特定される危険は少ないと考えられます。また、頂いた検体、および個人情報は研究後5年間保存された後に、廃棄いたします。ただし、検出された微生物の遺伝子は将来、新たな研究のために保存することがあります。これらを用いて新しい研究が行われる場合には、再度、ホームページ上で報告いたします。

8.その他

 本研究の研究計画書に記載しておりますが、患者さんおよび医療施設に対して、金銭や物品などのインセンティブは発生いたしません。また、新しい発見などに関する権利は産業医科大学泌尿器科へ帰属させていただきます。本研究の結果報告、発表の際には患者さんの個人が特定されないように、配慮いたします。なお、当科にて検討させて頂いた結果、症例によっては研究への参加を見送らせて頂く場合もあります。予めご了承くださいますよう、お願い申し上げます。
 その他、ご不明な点がございましたら、問い合わせ先までご連絡下さい。

9.問い合わせ先

〒807-8555
北九州市八幡西区医生ケ丘1-1
電話 093-691-7446(8:30〜17:00、土日祝日を除く)
FAX 093-603-8724(24時間受付、ご返事に数日を要する場合があります。)
産業医科大学泌尿器科学 教授 藤本直浩

様式一覧

No.

書類名

更新日

File

備考

1

研究計画書

2023.4.1

Word
PDF

2

患者説明文書

2023.4.1

Word
PDF

3

同意書

2023.4.1

Word
PDF

4

同意撤回書

2023.4.1

Word
PDF

5

研究参加依頼書

2023.4.1

Word
PDF

まず、研究参加依頼書を問い合わせ先へFAXまたは郵送して下さい。

6

患者調査票

2023.4.1

Word
PDF

 

※ご不明な点がございましたら、問い合わせ先までご連絡下さい。

文責:産業医科大学泌尿器科学
更新日:2023/03/16

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