医局員コラム

近況報告:城戸貴志

 


【産業医科大学病院救急部での活動】

2012年度より産業医科大学救急部での活動を開始し、2014年の4月から3年目に突入しました。当初は脳外科の西澤教授に加えて、スタッフ3人(循環器内科亀崎先生、泌尿器科大坪先生、私)と専門修練医2名からのスタートでしたが、その後、2012年度9月に第2外科高間先生が加わりました。また、20133月に真弓教授が赴任され、救急医学講座としてもスタートしております。20134月には第1内科染谷医師がスタッフとして新たに参加、また集中治療部、精神科、整形外科、産業医A及びBコースからも派遣が開始されています。さらに20144月から新たに数名の医師の参加してくれる見込みです(入れ替わりに抜ける先生もいますが・・)。徐々にマンパワーが増えていますが、真弓先生以外は全員派遣ですので、まだまだ呼吸器内科はじめ皆様の支援が必要な状況です。今後とも、ご支援のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

【救急医学教育について】

大学が病院が現在、2次からの救急診療を行なわないといけない理由としては色々なものがありますが、主たる理由は「学生」と「研修医」の教育であると思います。高度な医療はもちろん、喘息等のCommon diseasesにも対応できる教育プログラムも市中病院に負けない体制を築けなければ、地方にある大学の医師獲得能力は年々低下すると感じております。救急が活性化することは現場医師にとって大変ではありますが、呼吸器科医が救急医療の場でも活躍することで、臨床研修を通じて呼吸器内科に入ってくる人も今後出現するのではないでしょうか。そういう意味で、win-winの関係で救急部と呼吸器内科が共存できればと思います。

講義としては、学生には敗血症診療を担当し教えております。また、呼吸困難に対する救急対応についても、研修医や看護師に講義する機会を頂きました。もしこのようなことを産業医大以外でも教えさせていただける機会があれば、是非挑戦したいとも思っておりますので、需要があれば声をかけて頂ければ幸いです。

自分自身の研修としては、2013年度はJMECCの指導者講習、ACLS講習、AMLS講習等を受けさせていただきました。特にJMECCは石本先生が中心となっていただいて、産業医大での2014年度中の開催を目指しておりますが、内容は決して心肺蘇生を中心としたものでなく、内科医としでの重症疾患の初期対応を適切に行うことを目的としております。教材も非常によくできており、皆様も生涯教育の1つとして是非受講をご検討いただければと思います。

【研究について】

 救急は比較的、0n-0ffがはっきりしていますので研究をする時間が内科よりは取りやすいと思います。また、救急部に所属して広がった人脈により、呼吸器内科の先生方だけでなく他科の先生からも色々とアイデアを頂くこともでき、非常にありがたく思っております。しかし、残念ながら2013年度は欲張りすぎたか、あまりすすみませんでした。「種」はまき終わったと思いますので、今年度はなんとか「収穫の秋」を迎えることが出来ればと思います。一方で昨年は、呼吸病態学森本教授からの御指名を頂いて肺分子病態研究会でシンポジウムの演者を経験させていただき、救急医学会総会でも研究内容がシンポジウムに採択され、貴重な経験をさせていただきました。

貴重な経験といえば、生越先生の臨床研究論文を指導させていただくことになり、何度もrejectされましたが、最後は生越先生の頑張りにより、impact factor2点つくところに採択されました。特筆すべきは、生越先生は今まで試験管を振って研究をしていたわけでもなく、通常の日常診療のなかでの症例を膨らませて、形にしたことと思います。最初の、しかも日常臨床から自主的に始めた研究でimpact factorを獲得したのは、本当に素晴らしいことだと思います。論文はなかなか通らないのが当たり前のようなもので、みんなそれを経験として成長していきます。若い先生には、生越先生のように頑張ってほしいと思います。

【その他】

 最近の最大の楽しみは息子のフットサルです。幼稚園児のゲームの中では、なかなかの活躍を見せてくれるようになりました。そのチームからAEDの使い方を含めた心肺蘇生の講習の依頼があり、12月にコーチ陣を対象として実施しました。Jリーガーの突然死なども記憶に新しいところですが、このチームはトップチームは全国大会等にも出場するチームであり、予防や緊急時の対処等は非常に意識しておられるようで、熱気ある講習会になりました。父兄として今まで息子の幼稚園や習い事関連の手伝い等はほとんどできておりませんでしたが、この様な形でお手伝いができたことは、とても良かったと思っております。


 

 








文責:呼吸器内科学
更新日:2014年9月22日