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皮膚科学 入局案内

産業医大で皮膚科を学ぼう!
-産業医大皮膚科新入教室員募集のために-

平成30年度産業医科大学医学部皮膚科研修プログラム

A.専門医研修の教育ポリシー:

 研修を終了し所定の試験に合格した段階で,皮膚科専門医として信頼され安全で標準的な医療を国民に提供できる充分な知識と技術を獲得できることを目標とする。医師としての全般的な基本能力を基盤に,皮膚疾患の高度な専門的知識・治療技能を修得し,関連領域に関する広い視野をもって診療内容を高める。皮膚科の進歩に積極的に携わり,患者と医師との共同作業としての医療の推進に努める。医師としてまた皮膚科専門医として,医の倫理の確立に努め,医療情報の開示など社会的要望に応える。

 

 B.プログラムの概要:

 本プログラムは産業医科大学医学部皮膚科を研修基幹施設として,JCHO九州病院皮膚科,九州労災病院皮膚科,下関医療センター皮膚科、鹿児島医療センターを研修連携施設として加えた研修施設群を統括する研修プログラムである。なお,本プログラムは各研修施設の特徴を生かした複数の研修コースを設定している。鹿児島医療センターは、「地域がん拠点病院」であり、当該施設で悪性黒色腫や基底細胞がんなどの皮膚がんの診療に携わることができる。また、全国の皮膚がんを専門に診療している施設と提携していることから、最先端の皮膚がん診療の研修を行うことができるため、本プログラムの連携施設として登録している。産業医科大学卒業生は産業医として事業所に最低2年間勤務する義務があり、さらに卒後7年目までに産業医勤務を開始せねばならないことから、各事業所を研修準連携施設として1年間研修するコースも設定している(項目Jを参照のこと)

 

 C.研修体制:

  研修基幹施設:産業医科大学医学部皮膚科

   研修プログラム統括責任者(指導医):中村元信(診療科長)

            専門領域:脱毛症、自己炎症性疾患

   指導医:岡田悦子 専門領域:皮膚外科手術、皮膚腫瘍

   指導医:澤田雄宇 専門領域:乾癬、リンパ腫

   指導医:吉岡 学 専門領域:皮膚外科手術、皮膚腫瘍

   指導医:春山護人 専門領域:皮膚科一般

   指導医:大森 俊 専門領域:皮膚科一般

   指導医:吉岡はるな 専門領域:皮膚科一般

   施設特徴:入院患者は皮膚悪性腫瘍、自己免疫性水疱症、重症薬疹など多岐にわたる。外来患者数は1日平均130名にのぼり,豊富な経験を積むことが可能。

   施設特徴:北九州市西部から周辺の皮膚悪性腫瘍特に悪性黒色腫患者のセンターとなっている。

  研修連携施設:JCHO九州病院皮膚科

   所在地:福岡県北九州市八幡西区岸の浦1丁目8番1号

プログラム連携施設担当者(指導医):廣正佳奈(医長)

  研修連携施設:九州労災病院皮膚科

   所在地:福岡県北九州市小倉南区曽根北町1番1号

プログラム連携施設担当者(指導医):山田茂憲(診療部長)

  研修連携施設:下関医療センター皮膚科

   所在地:山口県下関市上新地町3-3-8

プログラム連携施設担当者(指導医):赤松洋子(診療部長)

  

  研修連携施設:鹿児島医療センター皮膚科

   所在地:鹿児島県鹿児島市城山町8-1

プログラム連携施設担当者(指導医):松下茂人(診療部長)

  研修連携施設:産業医勤務先各事業所

   産業医勤務先の候補は日本全国1000か所を超し、年度ごとにどの事業所から産業医派遣の募集依頼があるか異なり、産業医勤務先が決定次第、事業所名、所在地を随時更新申請する。産業医勤務先各事業所において労働者の皮膚疾患の予防を図るとともに、可能であれば近隣の皮膚科での研修もあわせて行う。

  研修準連携施設:宗像水光会総合病院皮膚科

   所在地:福岡県福津市日蒔野5-7-1

 研修基幹施設には、専攻医の研修を統括的に管理するための組織として以下の研修管理委員会を置く。研修管理委員会委員は研修プログラム統括責任者,プログラム連携施設担当者,指導医,他職種評価に加わる看護師等で構成される。研修管理委員会は,専攻医研修の管理統括だけでなく専攻医からの研修プログラムに関する研修評価を受け、施設や研修プログラム改善のフィードバックなどを行う。専攻医は十分なフィードバックが得られない場合には、専攻医は日本専門医機構皮膚科領域研修委員会へ意見を提出できる

研修管理委員会委員

 委員長:中村元信(産業医科大学病院皮膚科長)

 委 員:岡田悦子(産業医科大学病院皮膚科准教授)

      :澤田雄宇(産業医科大学病院皮膚科講師)

      :吉岡 学(産業医科大学病院皮膚科助教)

      :春山護人(産業医科大学病院皮膚科助教)

      :大森 俊(産業医科大学病院皮膚科助教)

      :吉岡はるな(産業医科大学病院皮膚科助教)

      :清水直美(産業医科大学病院皮膚科外来看護主任)

      :廣正佳奈(JCHO九州病院皮膚科医長)

      :山田茂憲(九州労災病院皮膚科部長)

      :赤松洋子(下関医療センター皮膚科部長)

      :松下茂人(鹿児島医療センター皮膚科部長)

前年度診療実績:

 

皮膚科

 

 

 

 

 

1日平均外来患者数

1日平均入院患者数

局所麻酔

年間手術数

(含生検術)

全身麻酔年間手術数

指導医数

 

産業医科大学

138

17.2

1182

81

7

九州労災病院

44.6

4.9

476

24

1

下関医療センター

36

4

338

10

1

鹿児島医療センター

43.6

6

788

82

1

JCHO九州病院

26

3

300

0

1

 合計

288

35.1

3084

197

11

 

 D.募集定員:8人

 

 E.研修応募者の選考方法:

 書類審査および面接により決定(産業医科大学医学部皮膚科のホームページ等で公表する)。また,選考結果は,本人あてに別途通知する。なお、応募方法については、応募申請書を産業医科大学医学部皮膚科のホームページよりダウンロードし、履歴書と併せて提出すること。

 

 F.研修開始の届け出:

 選考に合格した専攻医は,研修開始年の3月31日までにプログラム登録申請書(仮称)に必要事項を記載のうえ,プログラム統括責任者の署名捺印をもらうこと。その後,同年4月30日までに皮膚科領域専門医委員会(hifu-senmon@dermatol.or.jp)に通知すること。

 

 G.研修プログラム 問い合わせ先

  産業医科大学病院皮膚科

  中村 元信          TEL:093-691-7445

                 FAX:093-691-0907

                 E-mail:motonaka@med.uoeh-u.ac.jp

 

 H.到達研修目標:

 本研修プログラムには,いくつかの項目において,到達目標が設定されている。別冊の研修カリキュラムと研修の記録を参照すること。特に研修カリキュラムのp.26~27には経験目標が掲示しているので熟読すること。

 

 I.研修施設群における研修分担:

 それぞれの研修施設の特徴を生かした皮膚科研修を行い,研修カリキュラムに掲げられた目標に従って研修を行う。

1.産業医科大学医学部皮膚科では医学一般の基本的知識技術を習得させた後,難治性疾患,稀な疾患などより専門性の高い疾患の診断・治療の研修を行う。さらに医師としての診療能力に加え,教育・研究などの総合力を培う。また,少なくとも1年間の研修を行う。

2.九州労災病院皮膚科,下関医療センター皮膚科,JCHO九州病院皮膚科では,急性期疾患,頻繁に関わる疾病に適切に対応できる総合的な診療能力を培い,地域医療の実践、病診連携を習得し、産業医科大学医学部皮膚科の研修を補完する。鹿児島医療センターは、「地域がん拠点病院」であり、当該施設で悪性黒色腫や基底細胞がんなどの皮膚がんの診療に携わることができる。また、全国の皮膚がんを専門に診療している施設と提携していることから、最先端の皮膚がん診療の研修を行うことができるため、本プログラムの連携施設として登録している。これらの連携研修施設のいずれかで,少なくとも連携研修施設または、指導医不在の一人医長として研修を行う準連携施設のいずれかで,原則として少なくとも1年間の研修を行う。

3.準連携施設である産業医勤務先各事業所では指導医不在の産業医として最長1年間の研修を行う可能性がある。産業医として研修する専攻医は、産業医科大学医学部皮膚科の指導医と密に連絡を取り、診療の相談を行うとともに、可能であれば近隣の皮膚科での皮膚科研修もあわせて行う。

 

J.研修内容について 

1.研修コース

  本研修プログラムでは,以下の研修コースをもって皮膚科専門医を育成する。

  ただし,研修施設側の事情により希望するコースでの研修が出来ないこともあり得る。また,記載されている異動時期についても研修施設側の事情により変更となる可能性がある。

コース

研修

1年目

研修

2年目

研修

3年目

研修

4年目

研修

5年目

a

基幹

連携

基幹

基幹

基幹

b

基幹

基幹

連携

基幹

基幹

c

連携

基幹

基幹

基幹

基幹

d

基幹

連携

基幹

基幹

準連携

e

基幹

基幹

基幹

連携

準連携

f

基幹

基幹

連携

基幹

準連携

g

連携

基幹

基幹

基幹

準連携

h

基幹

連携

準連携

基幹

基幹

i

基幹

連携

基幹

準連携

基幹

j

基幹

連携

基幹

基幹

大学院

(臨床)

k

基幹

連携

基幹

大学院

(臨床)

大学院

(臨床)

a:研修基幹施設を中心に研修する基本的なコース。最終年次に大学で後輩の指導を行うことにより自らの不足している部分を発見し補う。

b:3年目に連携施設にて研修を行うコース。

c:研修連携施設から研修を開始するコース。

d:2年目に連携施設にて、5年目に準連携施設で研修を行うコース。

e:4年目に連携施設にて、5年目に準連携施設で研修を行うコース。

f:3年目に連携施設にて、5年目に準連携施設で研修を行うコース。

g:1年目に連携施設にて、5年目に準連携施設で研修を行うコース。

h:2年目に連携施設にて、3年目に準連携施設で研修を行うコース。

i:2年目に連携施設にて、4年目に準連携施設で研修を行うコース。

j:研修5年目より臨床業務を行いながら大学院に進学するコース。

k:研修4年目より臨床業務を行いながら大学院に進学するコース。

2.研修方法

1)産業医科大学医学部皮膚科

外来:診察医に陪席し,外来診察を学ぶとともに、処置当番として皮膚科的検査,治療を経験する。

病棟:専攻医は病棟医長のもと複数医師の診療チームの中で指導医のもと担当患者の診察,検査,外用療法,手術手技を習得する。毎週の病棟回診で受け持ち患者のプレゼンテーションを行い,評価を受ける。毎週の臨床、病理カンファレンスで症例発表を行い,評価を受ける。

 皮膚科学会主催の必須の講習会を受講し,年に2回以上筆頭演者として学会発表を行う。また、皮膚科関連の学会,学術講演会,セミナーに積極的に参加する。病院が実施する医療安全講習会に定期的に参加する。年に1編以上筆頭著者で論文を作成することを目標とする。

研修の週間予定表

 

午前

外来

病棟

手術

外来

病棟

手術

外来

 

 

午後

病棟

病棟

手術

病棟

回診

カンファレンス

病棟

手術

病棟

 

 


2)連携施設

 九州労災病院皮膚科:

 指導医の下,地域医療の中核病院の勤務医として,第一線の救急医療,処置,手術法を習得する。皮膚科関連の学会,学術講演会,セミナーに積極的に参加する。病院が実施する医療安全講習会に定期的に参加する。

研修の週間予定表

 

午前

外来

処置室

病棟

外来

診察

外来

処置室

手術

外来

処置室

 

 

午後

病棟

外来手術

手術

病棟

病棟

外来手術

手術

病棟

病棟

カンファレンス

 

 

※宿直は2-3回/月を予定

 下関医療センター皮膚科:

 指導医の下,地域医療の中核病院の勤務医として,第一線の救急医療,処置,手術法を習得する。皮膚科関連の学会,学術講演会,セミナーに積極的に参加する。病院が実施する医療安全講習会に定期的に参加する。

研修の週間予定表

 

午前

外来

外来

外来

外来

外来

 

 

午後

病棟

手術

褥瘡回診

カンファレンス

病棟

手術

病棟

カンファレンス

病棟

手術

 

 

 JCHO九州病院皮膚科:

 指導医の下,地域医療の中核病院の勤務医として,第一線の救急医療,処置,手術法を習得する。皮膚科関連の学会,学術講演会,セミナーに積極的に参加する。病院が実施する医療安全講習会に定期的に参加する。

研修の週間予定表

 

午前

外来

外来

外来

外来

外来

 

 

午後

病棟

手術

病棟

手術

褥瘡回診

病棟

手術

病棟

手術

 

 

鹿児島医療センター皮膚腫瘍科・皮膚科:

 指導医の下,地域医療の中核病院の勤務医として,皮膚悪性腫瘍をはじめとした様々な疾患の診療・検査・手術手技などを習得する。皮膚科関連の学会,学術講演会,セミナーに積極的に参加する。病院が実施する医療安全講習会に定期的に参加する。

研修の週間予定表

 

午前

外来

手術

外来

手術

外来

 

 

午後

手術

病棟

手術

病棟

カンファレンス

病棟

手術

病棟

手術

病棟

 

 

*2ヶ月に1回、当院病理診断科や近隣医療機関の病理専門医、皮膚科開業医・勤務医と合同で、皮膚病理カンファレンスを開催している。

3)大学院(臨床)

 基本的に日中は大学病院にて1)と同様にフルタイムで研修し,17時以降,大学院講義出席,臨床研究,論文作成等を行う。

4)準連携施設

 産業医勤務先事業所ごとに勤務条件が異なり、産業医として研修する専攻医は、産業医科大学医学部皮膚科の指導医と密に連絡を取り、診療の相談を行うとともに、可能であれば近隣の皮膚科での皮膚科研修をあわせて行う。水光会病院では、産業医科大学医学部皮膚科の指導医と密に連絡を取り、診療の相談を行うとともに、一人医長として研修を行う。

研修の年間予定表

行事予定

4

1年目:研修開始。皮膚科領域専門医委員会に専攻医登録申請を行う。
2年目以降:前年度の研修目標達成度評価報告を行う。

5

福岡地方会(開催時期は要確認)

6

日本皮膚科学会総会(開催時期は要確認)

7

 

8

研修終了後:皮膚科専門医認定試験実施

9

福岡地方会(開催時期は要確認)

10

試験合格後:皮膚科専門医認定

11

福岡地方会(開催時期は要確認)

12

研修プログラム管理委員会を開催し,専攻医の研修状況の確認を行う(開催時期は年度によって異なる)

1

 

2

5年目:研修の記録の統括評価を行う。

3

当該年度の研修終了し,年度評価を行う。

皮膚科専門医受験申請受付

福岡地方会(開催時期は要確認)

 

 K.各年度の目標:

1,2年目:主に産業医科大学医学部皮膚科において,カリキュラムに定められた一般目標,個別目標(1.基本的知識2.診療技術3.薬物療法・手術・処置技術・その他治療4.医療人として必要な医療倫理・医療安全・医事法制・医療経済などの基本的姿勢・態度・知識5.生涯教育)を学習し,経験目標(1.臨床症例経験2.手術症例経験3.検査経験)を中心に研修する。

3年目:経験目標を概ね修了し,皮膚科専門医に最低限必要な基本的知識・技術を習得し終えることを目標にする。

4,5年目:経験目標疾患をすべて経験し,学習目標として定められている難治性疾患,稀な疾患など,より専門性の高い疾患の研修を行う。3年目までに習得した知識,技術をさらに深化・確実なものとし,生涯学習する方策,習慣を身につけ皮膚科専門医として独立して診療できるように研修する。専門性を持ち臨床に結びついた形での研究活動に携わり,その成果を国内外の学会で発表し,論文を作成する。さらに後輩の指導にもあたり,研究・教育が可能な総合力を持った人材を培う。

毎年度:日本皮膚科学会主催教育講習会を受講する。また、福岡地方会には可能な限り出席する。各疾患の診療ガイドラインを入手し、診療能力の向上に努める。PubMEDなどの検索や日本皮膚科学会が提供するE-ラーニングを受講し、自己学習に励む。

 

 L.研修実績の記録:

1.「研修の記録」を,日本皮膚科学会ホームページからダウンロードし,利用すること。

2.「研修の記録」の評価票に以下の研修実績を記録する。

   経験記録(皮膚科学各論,皮膚科的検査法,理学療法,手術療法),講習会受講記録(医療安全,感染対策,医療倫理,専門医共通講習,日本皮膚科学会主催専攻医必須講習会,専攻医選択講習会),学術業績記録(学会発表記録,論文発表記録)。

3.専門医研修管理委員会はカンファレンスの出席を記録する。

4.専攻医,指導医,総括プログラム責任者は「研修の記録」の評価票を用いて下記(M)の評価後,評価票を毎年保存する。

5.「皮膚科専門医研修マニュアル」を,日本皮膚科学会ホームページからダウンロードし,確認すること。特にp.15~16では「皮膚科専攻医がすべきこと」が掲載されているので注意すること。

 

 M.研修の評価:

 診療活動はもちろんのこと,知識の習熟度,技能の修得度,患者さんや同僚,他職種への態度,学術活動などの診療外活動,倫理社会的事項の理解度などにより,研修状況を総合的に評価され,「研修の記録」に記録される。

1.専攻医は「研修の記録」のA.形成的評価票に自己評価を記入し,毎年3月末までに指導医の評価を受ける。また,経験記録は適時,指導医の確認を受け確認印をもらう。

2.専攻医は年次総合評価票に自己の研修に対する評価,指導医に対する評価,研修施設に対する評価,研修プログラムに対する評価を記載し,指導医に提出する。指導医に提出しづらい内容を含む場合、研修プログラム責任者に直接口頭、あるいは文書で伝えることとする。

3.指導医は専攻医の評価・フィードバックを行い年次総合評価票に記載する。また,看護師などに他職種評価を依頼する。以上を研修プログラム責任者に毎年提出する。

4.研修プログラム責任者は,研修プログラム管理委員会を開催し,提出された評価票を元に次年度の研修内容,プログラム,研修環境の改善を検討する。

5.専攻医は研修修了時までに全ての記載が終わった「研修の記録」,経験症例レポート15例,手術症例レポート10例以上をプログラム統括責任者に提出し,総括評価を受ける。

6.研修プログラム責任者は,研修修了時に研修到達目標のすべてが達成されていることを確認し,総括評価を記載した研修修了証明書を発行し,皮膚科領域専門医委員会に提出する。

 

 N.研修の休止・中断,異動:

1.研修期間中に休職等により研修を休止している期間は研修期間に含まれない。

2.研修期間のうち,産休・育休に伴い研修を休止している期間は最大6ヶ月までは研修期間に認められる。なお,出産を証明するための添付資料が別に必要となる。

3.諸事情により本プログラムの中断あるいは他の研修基幹施設のプログラムへ異動する必要が生じた場合,すみやかにプログラム統括責任者に連絡し,中断あるいは異動までの研修評価を受けること。

 

 O.労務条件、労働安全:

 労務条件は勤務する病院の労務条件に従うこととする。

 給与,休暇等については各施設のホームページを参照,あるいは人事課に問い合わせること。なお、当院における当直はおおむね3〜4回/月程度である。 

 

 

 ※※日本皮膚科学会の「専門研修プログラム」は、一次審査を通過したものであり、まだ二次審査を踏まえて修正・変更があることをご承知おきください。 

2017年6月27日       

産業医科大学医学部皮膚科  

 専門研修プログラム統括責任者

中村 元信


 

1.皮膚科学を学ぶ魅力


 皮膚はしなやかな鎧でかつ免疫臓器です。外界から攻撃する化学物質、微生物、紫外線などを塞き止めるバリアであるばかりでなく、そうした攻撃に対し免疫反応を起こして対応しようとします。そうしたせめぎ合いの最前線で皮膚疾患は発生します。また皮膚は肉眼で見えるという特殊性を持った臓器です。従って皮膚病の大半はすぐさま眼に飛び込んで来ます。こうしたダイナミックな疾患の起こり立つ“現場”を目の当たりにするというのは、皮膚科という科の大きな特徴となっています。加えて、“皮膚は内臓の鏡”と表現されるように、皮膚病変は種々の全身性疾患を反映します。また皮膚疾患の理解は血液など全身的理解が必要になります。こうした病態は個々の病変について少しずつ解明されてきており、魅力ある研究テーマともなっています。

 

 2.なぜ皮膚科を皆さんに勧めたいのか

 
1)皮膚科の多様性
 皮膚科は、皮膚という臓器に専門性を特化しています。この点は循環器内科などの他の診療科と同じではありますが、皮膚科では、皮膚の病気であれば子供から老人の方まで、最初の診察から病理を含む診断、内科的・外科的治療まで行います。そのため、一人の患者さんを最初から最後まで責任をもって診ることができます。また、アトピー性皮膚炎や蕁麻疹のような炎症性皮膚疾患から、白癬や蜂窩織炎という感染症、強皮症のような膠原病、水疱症のような自己免疫疾患、メラノーマやリンフォーマといった悪性腫瘍、さらには美容皮膚科といった多岐にわたる疾患を扱うことも特徴の一つです。


2)将来設計のフレキシビリティ
 もう一つの大きな特徴として将来の選択肢の広さが挙げられます。今皆さんは医者になって、昼夜問わず臨床に打ち込みたい、バリバリ手術をしたい、研究もやって新たな治療法の解明を行いたい、出産して子育てもしてみたい、産業医として働きたい、開業したい、留学をしてみたい、などといろいろな夢や希望があると思います。その点、皮膚科はさまざまなライフスタイルを選ぶことが可能であると思います。

  

3.基本ポリシー

 

1)臨床科として
 産業医大皮膚科は臨床科ですので、当然ながら皮膚科診療を中心に業務を行います。その内容は、皮膚科学全般ですが以下の特色を持ちます。とくに専門的な分野としては、皮膚免疫・アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎など)、皮膚悪性腫瘍(メラノーマ、リンフォーマ)、脱毛症、尋常性乾癬、皮膚真菌症、光線過敏症、職業性皮膚疾患、があります。また手術も盛んに行っています。高度な先進的医療を提供しつつ、かつ地域医療を担うという面も満たしています。病床は19床で、新患患者を受け付けている月水金の外来数は100~190人、紹介率は60~70%です。


2)研究施設として
 産業医大皮膚科学教室は大学の講座ですので、研究を推進します。研究テーマは、皮膚免疫・アレルギー(接触皮膚炎、自然免疫、アトピー性皮膚炎)、リンフォーマ、メラノーマ、光生物学、再生医学、毛髪科学、かゆみ機構、職業性皮膚疾患が中心です。グローバル化された現在の臨床科学研究において、その研究成果を力強く世界に向けて発信することは必要不可欠であります。産業医大皮膚科学からの英文論文を積極的に発表するよう考えています。


3)教育施設として
 新臨床研修とくに後期臨床研修における教育を行うことは言うまでもありません。それを充実させるために、カンファランス、皮膚病理勉強会、病棟回診を行っています。これらの教育を通じてその成果としての論文執筆、学会発表を推奨しています。そのために多くのサポートをスタッフ一丸となって行っています。
 活き活きとした環境で延び延びと臨床、研究、教育を行うことは産業医科大学皮膚科学教室の目標とするところです。臨床的研究が深みを持って達成されることを目標としております。

   

 

4.臨床研修のコース

 
1)前期臨床研修
 産業医大附属病院で前期臨床研修を行う場合、2年目に皮膚科を選択科の一つとして数カ月研修することができます。このシステムを利用して2年目の途中から皮膚科を学びはじめ、後期臨床研修に繋げることができます。
2)後期臨床研修(後期臨床修練・専門医養成プログラム)
 後期臨床研修は産業医大の場合、専門修練医(卒業生)または専修医(他大学出身者)と呼んでいます。名称の用い方はともあれ、3~6年目の医師が研修します。皮膚科医としての全てが身に付くことを目標とし、加えて専門医の取得、学位の取得を目指します。大学附属病院を中心に研修しますが、一時期(最長で2.5年)関連病院に出向することもあります。病棟と外来業務を同時に行います。とくに病棟では直接の主治医となり活躍します。

 

5.大学院


 専門修練医あるいは専修医の換わりに大学院生となることもできます。大学院に進むのは大歓迎です。大学院進学は3年目以外でも可能です。基本的に皮膚科の診療をしながら研究を行います。そのため専門医を取ることに支障をきたすことはあまりなく、また、生活が苦しくなるということも基本的にありません。研究テーマは与えますし、論文指導も全て行いますので研究に抵抗が多少ある方でもスムーズに学位が取れるよう指導します。

 産業医大卒業生の場合は、理想的には2年間でデータを出し、後半2年は社会人対象の昼夜間開講大学院に切り替え、専属産業医となって論文を作成するのが効率的です。このシステムは大学も推奨していますので制度上の障害はありません。 

  

6.専門医


 「日本皮膚科学会皮膚科専門医」があります。医局員全員を対象に取得するよう指導します。学会の規定による論文発表、学会発表、講習会受講を済ませ、入会5年を経過した者は速やかに学会認定専門医の試験を受けます。前期臨床研修中でも日本皮膚科学会に入会していれば、5年の臨床研修期間に含むことは認められます。そのため将来皮膚科に進むことが確定している場合は、早めに日本皮膚科学会に入会した方が有利です。
 その上級専門医として、「日本皮膚科学会認定皮膚悪性腫瘍指導専門医」と「日本皮膚科学会認定美容皮膚科・レーザー指導専門医」が平成20年からできました。これによりさらなる専門を身につけることが可能です。

 

7.学位

 入局者全員を対象とし、是非とっていただくよう指導します。学位は大学院に入学して取得することも(甲)、働きながら取得することも(乙)できます。然るべきレベルの英語の雑誌に論文が掲載されるあるいは掲載予定であるならば学位の対象とみなします。

 

8.留学
 希望あるいは勧めにより7年目以降に非常勤助教などとして留学します。留学先はスイス、米国、ドイツ等です。現在海外の複数の教室から有給ポジションの依頼を受けている状況です。留学は、広い視野や経験を持つためにも有益であり、積極的に勧めます。

 

9.女性皮膚科医をめざす
 少子化問題がある一方で、女性医師の離職による医師不足が問題になっており、一体私はどうすればいいの?と自身の将来設計に不安をかかえている女性も多いと思います。女性医師が仕事を続けて行くためには、ライフステージによって、仕事のペースを調整することが不可欠です。産業医大皮膚科では、様々なライフステージの女性医師が、それぞれのペースで臨床、研究、そして産業医として活躍しています。中には子育てをしながら、研究を続けている先輩女医たちもいて、お互いに苦労話をしながらも、生き生きと働いています。産業医大皮膚科には、それぞれの環境を理解し、困ったときには助け合いながら頑張っていける環境が既に整っているのです。皮膚科医としてのキャリアだけでなく、自身の女性としての幸せとの両立を応援します。

 

10.臨床教育内容
1)病棟診療
 主治医として直接入院患者の治療にあたる。受け持つ疾患は皮膚科全般を漏れなく担当する。当院は皮膚悪性腫瘍の入院患者が多く、特にメラノーマとリンフォーマは多い。これらに加えて炎症性皮膚疾患では、乾癬、アトピー性皮膚炎などを担当する。特殊なアレルギー疾患の検査入院もある。直接指導者を置き、通常よりきめ細かい指導ができるようにしている。週1回の病棟回診では、病状の説明を適確に行う。


2)外来診療
 外来を担当する医師を介助し、また検査や皮膚科処置を行う。検査としては、皮膚生検、パッチテスト、光パッチテスト、光線テスト、プリックテストなどがある。処置には軟膏処置、外科処置がある。また光線治療外来では、ナローバンドUVB療法の担当医として治療に当たる。
 また美容外来を設けており、ケミカルピーリングを行っている。とくに興味のある女性医師は担当する。


3)手術
 皮膚悪性腫瘍と良性腫瘍の手術に介助する。また粉瘤など小腫瘍については執刀する。簡便な局所皮弁や植皮は執刀できるようにする。


4)カンファランス
 週1回入院患者、外来患者のカンファランスを行っており、現在の状態、問題点、今後の治療などについて討論する。この際、臨床写真、検査所見、病理像など、リアルタイムに描出してディスカッションする。


5)皮膚病理勉強会
 月1回の病理勉強会では地域の皮膚科医も出席して、問題症例を臨床像と病理所見から検討する。そのプリゼンターとして数症例を担当する。また、若手医師を中心とした皮膚病理の検討会を週に1回行っており、病理の基礎はそこで学べる。


6)産業医教育施設としての役割
 産業医大はその卒業生を対象に産業医を育てる目的大学である。その中の臨床科であり、当然、皮膚科では産業皮膚科学あるいは職業性皮膚疾患を教え、また研究している。職業性・環境性皮膚疾患の中で最も頻度が高いものは接触皮膚炎であり、アレルギー性接触皮膚炎を始めとする種々の皮膚アレルギーについて免疫学的機序を解明している。光の生体に及ぼす影響や光線過敏症も産業皮膚科学の重要な分野であり、とくに化学物質によるアレルギー性光線過敏症についても研究を行っている。こうした最新の知識を提供するとともに、臨床研究を行えるようにする



11.修得すべき事項
1)診断


 A)視診

 皮疹の見方は最も重要なものであり、これ無くして皮膚科診断はできない。その修得のために、「アルゴリズム・パターン」と「引き出し・パターン」で皮疹を読み解く訓練をする。前者は系統立って皮疹をみていくことであり、後者は皮疹があるパターンを示している時、どんな鑑別診断を含めどんな疾患が考えられるかということである。


 B)皮膚生検・皮膚病理
 病理学的診断は皮膚科にとって非常に重要なものであり、組織像についても皮疹と同様に読み解く能力を養わなければならない。また酵素抗体法、蛍光抗体法も修得する。


 C)真菌の培養
 真菌感染症は皮膚科領域では非常に多く、これを培養し簡単なものは同定もできるようにする。


 D)パッチテスト
 接触皮膚炎や薬疹の診断技術をして学ぶ。


 E)光照射試験
 UVAやUVBを照射し光感受性を調べる。また前者のパッチテストと組み合わせた光パッチテストも行う。


2)治療
 A)薬物療法
 一般的な外用療法、内服療法について学ぶ。また悪性黒色腫や皮膚リンパ腫に対して化学療法を行えるようにする。


 B)光線療法
 特にナローバンドUVB療法を実施できるようにする。


 C)皮膚外科
 皮膚腫瘍の手術療法について学び、切除、簡単な皮弁、植皮はできるようにする。皮膚外科にとくに興味のあるものは、さらに高度な技術の修得を目指す。

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12.専門修練医、専修医(3~6年目)の日常


1)月曜日
午前:外来処置または陪席。午後:病棟。2週1回臨床実習学生割当。
17:00:病理クラブ、手術症例検討会
2)火曜日
午前:手術。午後:手術、病棟。
3)水曜日
午前:外来処置または陪席。14:00:教授回診。
17:00:全員カンファランス(病棟患者、外来患者)
4)木曜日
午前:手術。午後:手術、病棟。17:00:第2木曜地域病理検討会。19:00:第3木曜北九州市皮膚科 医会。第4木曜日研究会(不定期)。
5)金曜日
午前:外来処置または陪席。

産業医科大学卒業生のみなさまへ 

  

 産業医科大学の定めた卒後修練前期、後期課程に沿って、皮膚科の研修を行う事となります。卒後2年間は新臨床研修制度に沿って、本学もしくは、他施設で2年間研修します。卒後3年目より6年目までは、臨床医学分野における専門的知識、技術を持った産業医の育成を目標として修練します。その間、もしくはその後、定められた期間産業医の実務を経験してもらうことが必要となります。

大学院進学の場合
 理想的には2年間でデータを出し、後半2年は社会人対象の昼夜間開講大学院に切り替え、専属産業医となって論文を作成するのが効率的です。このシステムは大学も推奨していますので制度上の障害はありません。

後期課程修了後の進路
 卒後7年目以降は産業医になる、労災病院に勤める、助教あるいは専修医指導医になる、の3通りがあります。卒後6年間に2年間の産業医をしていない場合は、専属産業医となり最低2年間就職します。大学院や専門修練医の間にすでに産業医として勤務している場合はその勤務年数分を差し引きます。条件として、産業医を2年間行った者でなければ助教になれません。
 最終的には、助教以上の研究者、関連病院勤務(JCHO九州病院、九州労災病院、小倉記念病院、門司メディカルセンター、宗像水光会病院、など)、あるいは産業医として勤務することになります。

 

 

他大学卒業生のみなさまへ


Uターン、Jターンを考えている方
新しい環境で臨床、研究に従事したい方

 

他大学卒業生の入局を大歓迎しています。産業医科大学ではありますが、他大学卒業性には産業医になるための義務やそのための研修は全くなく、他大学同様の研修を受けることが可能です。現在、医局員の約半数が他大学卒業(香川大、近畿大、九州大、京都大、佐賀大、鳥取大、兵庫医大、福岡大など)ですから、開かれた雰囲気を持っております。
 また、産業医大は福岡県北九州市にあります。北九州市を中心に、関門、遠賀宗像、筑豊、豊前京築といった福岡県北部の中核を担う大学病院です。福岡県へのUターンやJターンを考えている方には最適な地理的条件と言えます。実際に地元や周辺地域の出身者(小倉高校、明治学園、修猷館高校、筑紫丘高校、西南学院、京都高校、下関西高校、徳山高校、東明館、鞍手高校など)が多いのも特徴です。関連病院としては、小倉記念病院、JCHO九州病院、九州労災病院、門司メディカルセンター、北九州市立八幡病院、などがあります。
 新しい環境の中で臨床を研鑽すると同時に研究も行いたい方に、Uターン、Jターン先として産業医科大学皮膚科を選ぶことをお勧め致します。