1. カテコールアミンの研究

2. 抗うつ薬、抗精神病薬および静脈麻酔薬のモノアミントランスポーターへの影響

 中枢および末梢のノルアドレナリン作動性神経モデルである培養ウシ副腎髄質細胞を用いてカテコールアミン生合成、遊離の調節機序の解明と臨床治療薬物による種々の作用について研究しています。特にカテコールアミン生合成の調節機序においては、その律速酵素であるチロシン水酸化酵素の活性化とリン酸化反応の相関性や細胞内でのCa/カルモデュリン依存性プロティンキナーゼUの役割等について報告してきました。現在は、摂食調節ペプチド(レプチンやオレキシン)や内分泌かく乱化学物質及び植物性エストロゲンの作用について、細胞内シグナル伝達系であるMAPキナーゼ等の関与を考慮しながら研究を進めています。また、細胞膜エストロゲン受容体の研究やそれに作用する生薬成分の分離、分析も行なっています。

 キーワード: カテコールアミン生合成・細胞内情報伝達・内分泌かく乱化学物質・
        植物性エストロゲン・細胞膜エストロゲン受容体、生薬成分


 担当 柳原 (個人ページへ

 非定型抗精神 病薬(クロザピン、リスペリドン等)、抗うつ薬(SSRISNRI)および静脈麻酔薬 (ケタミン、プロポホール等)によるモノアミントランスポーター(特にNAT:ノルアドレナリントランスポーター)への阻害作用について研究しています。NATの構造と薬物作用点について分子生物学的アプローチを行い、最終的には臨床的観点からNATの遺伝子変異とその精神的機能変化や、一方では侵害刺激での疼痛に対する下行 性抑制系ノルアドレナリン神経の脊髄後根レベルでの抑制作用から静脈麻酔薬や鎮痛薬を用いてNATへの作用についても研究しています。

 キーワード:モノアミントランスポーター

 担当 豊平 (個人ページへ)柳原 (個人ページへ)

[文責 : 薬理学講座 更新日:2011年4月6日]