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造血細胞移植について |
産業医科大学病院では、血液疾患に対して造血幹細胞移植を行っています。
下図に示すように、自家移植と同種移植を行っています。自家移植は悪性リンパ腫を中心に、同種移植はハイリスク急性白血病を中心に施行しています。
同種移植において、現在、臍帯血・骨髄・末梢血が幹細胞ソースとして利用可能であるが、下図に示すように、当科では、臍帯血、骨髄、末梢血の3通りの移植をおこなっており、骨髄バンクの骨髄採取も年間約10数件のペースです。これは日本骨髄バンクの認定施設であるためである。移植専門施設ではなく、広く血液疾患を診療する上で適切に適応を判断して、移植を行っています。
同種移植に関して、基本的にシクロフォスファミド大量 CY+全身放射線照射 TBI 12Gyによる骨髄破壊的移植を行っているが、重篤な移植合併症が予想される高齢者や全身状態不良例には、前処置の抗がん剤・放射線量を減じた骨髄非破壊的移植 RISTとして、フルダラビン+メルファラン+TBI4Gyを行っており、下図に示すように免疫抑制効果および骨髄抑制効果では、CY+TBIに比べて軽度である。
高齢者の血液疾患が増加している現状および移植方法が改良されることに影響され、当科でもRIST移植が急速に増加している。
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