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有害物質の自律的管理と環境に応じた感染対策に向けて

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キーワード

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エアロゾル(発生、分級、制御)

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計測器

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環境計測(サンプリング)


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保護具

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快適性

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シミュレーション

 

 

〜労働衛生工学の概要〜

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産業衛生分野における労働衛生工学の役割と使命について。

 労働衛生工学とは、作業環境において健康障害などを引き起こす環境因子(粉じんや有機溶剤蒸気などの化学物質、騒音、温度湿度など)を認識し、その濃度や強度および有害性を評価し、その発生源などを制御する方策を考える科学技術です。

 労働衛生の三管理(作業環境管理、作業管理および健康管理)のうち、特に作業環境管理と一部の作業管理に必要な知識と技術を提供します。これらの管理は環境因子による健康障害の知識と密接に関連するので、産業医が中心的に活動することが期待されています。

 本研究室では、作業環境管理を的確に実施するために必要な労働衛生工学の基礎から応用までの知識を教育するとともに、粉じんを中心に環境有害因子の有害性と曝露の評価方法ならびに作業環境改善に関する実践と、さらにこれらを産業の場を活かすために必要な計測技術の開発および生体影響評価への応用を行います。

労働衛生の3管理
photo労働衛生工学と産業医学との関わり
大気中粒子状物質
photo粒子径と呼吸器部位別の沈着率の関係

 

 

 

最近の研究など


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・呼吸用保護具などの性能に関する研究

 作業管理の一部でもある呼吸用保護具等の使用に関連する研究として、フィルタ等の粒子捕集性能などの基礎研究からフィットテストなどの保護具の性能評価に関する応用研究まで、幅広く取り組んでいます (第41回産業医科大学学会優秀ポスター賞受賞、最近3年間の関連書籍・論文2報、関連研究費獲得3件)。
 「フィットファクタの支配因子探索による呼吸用保護具の適切な選択と使用のための簡易的チェック手法の検討」を実施中です。複数のメーカーの呼吸用保護具およびテスターを用いた短縮定量的フィットテストを実施し、フィットファクタと顔サイズパラメータとの相関関係を得ることで、作業者に適した呼吸用保護具の選定法について検討しています。



 

 

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・作業環境の快適性と環境に応じた感染対策に関する研究

 室内作業環境の快適性の向上あるいは安全・安心な最適作業環境設計指針を検討するとともに、環境に応じた感染対策について取り組んでいます (最近3年間の関連書籍・論文3報、関連研究費獲得3件)。
 感染拡大抑制効果の定量的評価と環境に応じた有効な感染制御法の提案、さらに作業環境の快適性との両立を視野に、換気性能評価、空気清浄効果、マスクの効果、気流の効果などを実験的に検討するとともに、粒子・熱流体シミュレーションを実施しています。



 

 

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・自律型環境計測システムの開発

 化学物質の自律的管理を行うにあたり、必要とされるより正確なばく露濃度とリスクアセスメントの実施に向けた、屋内位置情報システムとリアルタイム濃度計測装置としてのセンサ類およびInternet of Things(IoT)技術との連携性を活用した、新規自律型環境計測システムの構築を目的としています。
 本システムの確立により、粉じん職場をターゲットとしたリスクアセスメントを半自動的に実施することが可能となることが期待され、労働者の健康を維持するために必要な、安全・安心で快適な労働環境を提供することに繋がります。



 

 

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・有害物質濃度の計測・制御と有害性評価およびその工学的対策に関する研究

 作業環境中に存在する粉じんなどの有害物質の濃度の計測・制御と生体への有害性評価および作業環境改善のための工学的対策に関して、総合的な研究を行っています(最近3年間の関連書籍・論文5報、関連研究費獲得5件)。
 吸入曝露実験における吸入性有機粉じんの発生、濃度調整、エアロゾル特性評価にかかわる部分を主に担当しています。本研究室で培われてきた技術を活用し、吸入性粒子を一定の濃度で安定的に発生させ、粒子径分布などのエアロゾルとしての特性を正確に評価することができます。



 

 

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・エアロゾルの物理化学的特性評価と計測技術に関する研究

 粉じんなどの生体有害性評価や作業環境改善における適切な工学的対策のためには、大気中微粒子(エアロゾル)などの物理化学的特性を把握する必要があり、エアロゾルなどの特性評価と生成・計測技術の開発を行っている(JCEJ Outstanding Paper Award 2021受賞、最近3年間の関連論文7報、関連研究費獲得6件)。



 

 

 

お問い合わせはコチラ


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労働衛生工学研究室
Department of Environmental Health Engineering

icon 電話番号 093-691-7459(代表)

【受付時間】 9:00〜16:30
【休日】 土・日・祝日
【住所】 〒807-8555 北九州市八幡西区医生ヶ丘1−1

ご不明な点がございましたら、まずはお気軽にご相談下さい。


 

 

 

イベント&更新情報

2025.06.10 6/23(月)〜開講予定の研究室配属に3年生3名が配属される予定です。

2025.06.09 5/31(土)に韓国にて第32回日中韓産業保健学術会議(The 32nd Korea-Japan-China Conference on Occupational Health and Safety, KJC2025)にて、"Infectious disease control by indoor environmental management"の講演を、6/5(木)にISRP日本支部2025年度通常総会・記念講演会で、「着用者の顔にフィットする呼吸用保護具選定法とフィットテスト簡便化の可能性」の講演を行いました。

2025.05.22 5/29(木)-31(土)に韓国にて開催される第32回日中韓産業保健学術会議(KJC2025)にて、"Infectious disease control by indoor environmental management"の講演を行う予定です。

2025.05.22 5/26(月)に産業保健Bの講義を、また、実務講座において、6/2(月)に作業管理概論の講義、6/24(火)に保護具の実習を行う予定です。

2025.05.22 6/5(木)に開催の2025年度ISRP日本支部通常総会・記念講演会で、「着用者の顔にフィットする呼吸用保護具選定法とフィットテスト簡便化の可能性」の講演を行う予定です。

2025.05.19 5/14-17に仙台にて開催された第98回日本産業衛生学会において、山本誠先生の奨励賞受賞の表彰式および受賞講演が行われました。

2025.05.12 今年度(最終年度)も呼吸用保護具のフィットテストに関する研究協力者を募集します(募集掲示)。

2025.05.07 5/8(木)〜開講予定の総合教育セミナーに1年生4名が配属される予定です。

2025.04.01 令和7年度コースI帰学修錬医等顔見せ会が開催されました。

2025.04.01 西田千夏先生が講師に昇任されました。

2025.03.27 4/10(木)に3年次研究室配属に関する合同説明会(2401講義室:14:10〜5分程度)で研究室の説明を行う予定です。合同説明会の後、興味のある学生さんは資料室に連絡を取ったうえでご訪問ください。

2025.03.27 本学にて開催の令和7年度産業医学基本講座において4/21(月)-23(水)に作業環境管理関連の講義・実習を行う予定です。

2025.03.27 4/3(木)、4/4(金)に3年次開講科目産業医学Vにおいて作業環境管理関連の講義を行う予定です。

2025.03.03 3/4(水)に医学部等卒業式および卒業祝賀会、3/14(金)に専門産業医コースT壮行会、3/25(火)に大学院学位記授与式および専門産業医コースT修了式が執り行われる予定です。

2025.03.03 3/6(金)に実施予定の令和6年度産業医学総合実習において「作業管理」個人用保護具に関する実習を行う予定です。
▼ 過去のお知らせ

文 責: 労働衛生工学
更新日: 2025年06月10日

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