脳卒中地域連携パスについて

公開に至る背景

疾病と障害に共通の理解を。

脳卒中は、発症直後から適切な専門的医療が必須であり、さらに脳卒中により生じる片麻痺、嚥下障害、失語症などさまざまな障害に対する包括的リハビリテーションが大切です。その治療には、急性期病院、回復期リハビリテーション病院、診療所、介護療養型病床などの多くの医療機関の参加を必要とし、神経内科医、脳外科医、リハビリテーション医、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、義肢装具士、医療ソーシャルワーカーなど様々な専門職種が関与します。
そこで脳卒中を発症した際に求められることは、

  • ①迅速な救急病院への搬送と専門的な急性期治療
  • ②急性期から回復期、維持期にわたる質の高い包括的リハビリテーション

です。

このような状況のもと、2007年に新日鐵記念病院の佐渡島省三院長より、北九州市内で共通の脳卒中地域連携パスが必要との指摘がありました。2008年3月、北九州市医師会の上野陽右会長、石束隆男副会長と産業医科大学の蜂須賀研二教授が協議し、4月に診療報酬収載が予定されていることも鑑み、北九州市医師会が音頭をとり、北九州市内で共通に使用できる脳卒中地域連携パスを作成することが決まりました。6月、北九州市リハビリテーション支援体制検討委員会(委員長:石束隆男)にて脳卒中地域連携パス作成の審議の後、7月に脳卒中地域連携パス検討部会(委員長:石束 隆男)を設置しました。脳卒中地域連携パス検討部会と北九州市保健福祉局地域医療課で「脳卒中地域連携パス北九州標準モデル」を作成し、8月に回復期病院と急性期病院を含めた検討会をそれぞれ開催して広報に努め、研修会も開催し、2009年4月より実際の運用を開始しました。

当協議会では、脳卒中医療が包括的に切れ目無く実施されるよう、疾病と障害に関する医療機関間の共通理解および連携強化の手段として、地域連携パスを本ウェブサイトで公開しました。