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研究内容

作業環境管理および作業管理の観点から、主に粉じんなどの有害な環境因子のばく露の評価ならびのその発生と制御等に関する研究を行っています。

エアロゾル発生、計測、評価と環境測定および曝露システムへの応用(金沢大学、呼吸病態学等との共同研究)

 工業用微粒子材料(金属酸化物ナノ粒子、カーボンナノチューブ、有機系粉じんなど)を作業環境中の粉じん(エアロゾル)として安定的に発生させるための方法の開発と、発生したエアロゾルの粒子径分布および濃度の測定法に関する基礎的研究を行います。また、オイルミストや飛沫等に代表される空気中に存在する微粒子やミスト(エアロゾル)の動態解析として、実験や数値計算、分子シミュレーションにより、その現象解析を行います。さらに、ミストを用いた機能性物質の輸送や空気清浄化への適用、ミストの蒸発速度の解析および液滴系の気液平衡に関する基礎的研究を行います。

労働衛生保護具および簡易プロテクタ類の性能評価

 作業現場等で使用される呼吸用保護具やサージカルマスクなどのプロテクタ類のフィットファクタや防護係数および飛沫飛散抑制効果を実験的に検討し、粒子捕集性能だけでなく作業環境下における保護具の実効的な粒子防護性能や感染抑制力として実効的な飛沫飛散抑制効果を定量的に評価できる手法の検討を行い、防護性能を評価します。

作業環境の快適性と環境に応じた感染対策(呼吸病態学等との共同研究)

 最適な空間配置、換気・空調条件などを変化させたCFD計算と、室内環境中の温熱環境、微粒子濃度、二酸化炭素濃度などの実測データとの対比から、室内作業環境の快適性の向上あるいは安全・安心な空間を維持できる最適作業環境設計指針を検討し、特殊な作業環境や車室空間にも適用可能な温熱快適性の指標を検討するとともに、ミストなどによる快適性の改善効果を検討します。さらに、環境に応じた感染対策について検討します。

有機系吸入性粉じんの物理化学的特性と吸入曝露試験による有害性評価(呼吸病態学等との共同研究)

 炭素、酸素、水素を主な組成とする一般有機粉じんには、現在ほとんど規制がかかっていません。しかし、2017年に「架橋型アクリル酸系水溶性高分子化合物を主成分とする吸入性粉じん」を製造している作業者に肺疾患が確認され、労災認定されました。これらの粉じんは吸水性が高く、吸入すれば肺の中で膨潤するため、その物性と有害性の相関を明らかにすることが求められています。本研究では、分子量や架橋度の異なる高分子を用いて吸入曝露試験を行い、その物理化学的特性と有害性の相関について検討します。

微粒子の細胞応答(金沢大学CRESTテーマ、金沢大学、呼吸病態学等との共同研究)

 PM2.5に代表される大気中微粒子(エアロゾル)は呼吸により体内に取り込まれ、外因性微粒子として様々な細胞応答を惹起します。本テーマでは、最終的に内因性微粒子(エクソソーム)と外因性微粒子(エアロゾル)の相互作用の解明・制御を目的としており、そのために様々な技術を用いて細胞曝露試験に用いるモデル粒子の生成実験等を行い、エアロゾルの分級・捕集および追跡法を確立します。また、各種微粒子の生成法を検討するとともに大気エアロゾルサンプリング手法の検討を行います。さらに、呼吸病態学の協力のもと、PM2.5モデル粒子(外因性微粒子)とエクソソーム(内因性微粒子)のin vivo同時投与による相互作用について検討します。

エアロゾルサンプリング装置の開発、性能評価と環境測定への応用(金沢大学等との共同研究)

 最近の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い、その感染経路にも関心が高まっているが、特にエアロゾル中に含まれるウイルス(気中ウイルス)の捕集と検出は、衛生工学的にも重要な課題の一つです。本テーマでは、小型の湿式サンプラを用いて、実環境中から(バイオ)エアロゾルを高効率に捕集し、迅速に検出する技術の開発を行い、ウイルス等のサンプリングへの適用性の検討を行います。また、各種微粒子の生成法を検討するとともに大気エアロゾルサンプリング手法の検討を行います。別途、二酸化炭素濃度に基づく換気効率の予測や感染症の感染性予測モデルの検討も行います。

作業環境で用いられる粒子状物質のリスクアセスメントに関係する研究(呼吸病態学等との共同研究)

 作業環境で用いられる粒子状物質のリスクアセスメントに関係する研究として、新規に開発された粒子状物質や繊維状物質を吸入することによる肺への有害性を検討するため、エアロゾル発生方法の開発や粒子径および濃度の測定法の検討、曝露システムの構築、有害性予測指標の開発を行い、生体影響評価を総合的に行います。特にナノ粒子について、その簡易な測定器の開発と作業環境評価への応用を検討します。

事業場における労働衛生工学的対策の実践的研究

 適切な作業環境管理により、快適職場の形成を目指す労働衛生工学上の研究として、粉じん・有機溶剤・騒音対策を事業所において実践します。また、高濃度曝露となる可能性のある作業について、有害物質濃度のリアルタイムモニタリングなどによりその危険性を明らかにし、環境改善に結びつける試みも行います。また、粉じん作業現場における除じん装置の有効性の検討なども行います。


 新規テーマの立ち上げ等に時間を要している部分がありますが、前任校の金沢大学等と連携しながらテーマを選定し、これまでの理工学系と労働衛生工学・産業医学系の融合テーマを模索しているところです。これまで労働衛生工学研究室で行っていた研究テーマについても周りの研究室とも協力しながらできる限り継続して取り組んでいければと考えています。

関連成果を含む内容の公表

職場における新型コロナウイルス感染症対策のための業種・業態別マニュアル(日本産業衛生学会)
接客業務(対面サービス)

職場における新型コロナウイルス感染症への感染予防及び健康管理に関する参考資料一覧(厚生労働省)
建設現場における熱中症予防と新型コロナウイルス感染防止


理工学と医学の融合
photo理工学系と労働衛生工学・産業医学系の融合研究
令和4年度基礎研配属合同説明会動画
3年次基礎研究室配属の合同説明会での研究室説明の動画

関連研究紹介動画(金沢大学)

金沢大学ナノ生命科学研究所/
医薬保健研究域医学系・華山研究室
『ココカラ』Research37
「細胞間のメッセンジャー!エクソソームって何だ?」
金沢大学理工研究域
フロンティア工学系・瀬戸研究室
『ココカラ』Research47
「空気中の見えない微粒子のメッセージ」

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