患者の皆様へ

高齢者 Stage III 大腸癌

2012年1月〜2016年12月の間に75歳以上で大腸癌の手術を受けたStageIIIの患者さんと代理人の方へのお知らせ。

 当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、通常の診療で得られた情報の記録に基づき実施する研究です。このような研究は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(西暦2014年12月22日制定 西暦2017年2月28日一部改正)」により、対象となる患者さんのお一人おひとりから直接同意を得るのではなく、研究内容の情報を公開するとともに、参加拒否の機会を保障することとされています。この研究に関するお問い合わせ、また、ご自身の診療情報が利用されることを了解されない場合は、以下の問い合わせ先にご連絡ください。利用の拒否を申し出られても何ら不利益を被ることはありません。

1.研究課題名

 高齢者 Stage III 大腸癌に対する術後補助化学療法の現状調査(多施設共同観察研究)
A multicenter observational study of adjuvant chemotherapy for elderly patients with stage III colorectal cancer (MOEST study)

2.研究期間

2020年7月14日 〜 2023年6月30日(2024年12月31日まで延長予定)

3.研究機関

産業医科大学病院

4.実施責任者

第一外科 教授 平田敬治

5.研究の目的と意義

 この研究は高知医療センター腫瘍内科島田安博を研究代表者とする多施設共同研究です。根治切除を行ったStage III大腸癌には、再発の抑制と生存期間の延長を目的に術後補助化学療法を行うことが推奨されており、70歳以上の高齢者に対しても日常生活が通常通り行えており主要臓器機能が保たれていれば、リスクを考慮した上で術後補助化学化学療法を行うことが推奨されています。しかし、大規模臨床試験に参加する高齢者は少ないことから高齢者に対する術後補助化学療法の有効性や安全性に関する情報は不足しているのが現状です。今回の研究で高齢者の患者さんにおける術後補助科学療法の有効性や安全性が評価できると考えます。

6.研究の方法

 患者さんの年齢や性別、手術の内容、腫瘍の性状や化学療法の内容、副作用(検査結果を含む)を患者さんが特定されない形で東京医科歯科大学医学部付属病院医療情報部へ提出し統計学的手法を用いて研究を行います。

7.個人情報の取り扱い

 情報を提供する場合は匿名化を行い、対応表は産業医科大学第一外科で保管します。この研究の主たる結果公表時より10年間保管したのち、個人情報が漏れないよう処置した上で全て破棄します。また、この研究への参加を拒否される場合は提供した情報も含め破棄いたします。

8.問い合わせ先

研究実施責任者
産業医科大学医学部第1外科学 教授 平田敬治 電話番号 093-691-7441

研究実施担当者
産業医科大学医学部第1外科学 助教 秋山泰樹  電話番号 093-691-7441

9.その他

 この研究への参加に対する直接的な利益はありません。また、費用の負担や謝礼などもありません。この研究は一切の利益相反はなく、産業医科大学利益相反委員会の承認を得ており、公正性を保ちます。

文責:第1外科学教室 更新日:2022年02月28日