職場での感染不安が心理的ストレス反応に関係

COVID-19の流行は職場のメンタルヘルスに大きな影響を与えています。その一つに、労働者が抱える職場でのCOVID-19の感染への不安があります。また、従来、職場の心理社会的要因と心理的ストレス反応については多く研究の蓄積があります。今回の調査では、第三波と言われる感染拡大期において、COVID-19への感染の不安が、職場の心理社会的要因と心理的ストレス反応の関係にどのような影響を与えるのか検討しました。職場の心理社会的要因として、仕事の量(Job demand)を用いました。

 

職場での感染不安がストレス反応に関係

 

職場でのCOVID-19への感染の不安が有る労働者においては、無い者と比較して、仕事の量が増えると心理的ストレス反応が増悪するという関係を有意に強めるという結果が得られました。この結果は、職場でのCOVID-19への感染への不安を軽減するような取り組みを行うことが心理的ストレス反応につながることを示唆しています。

 

Hisashi Eguchi, Ayako Hino, Akiomi Inoue, Mayumi Tsuji, Seiichiro Tateishi, Hajime Ando, Tomohisa Nagata, Shinya Matsuda, Yoshihisa Fujino. Effect of anxiety about COVID-19 infection in the workplace on the association between job demands and psychological distress. Frontiers in Public Health (accepted)
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpubh.2021.722071/abstract

 

[文責:産業医科大学環境疫学研究室]
[更新日:2021年10月7日]

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