適度な在宅勤務が労働者のワーク・エンゲイジメントを高める!

新型コロナウイルスの感染予防対策として、多くの企業では在宅勤務を導入しました。準備不足のなかで在宅勤務が始まったこともあり、仕事上のコミュニケーションが悪化するなどの懸念が生じた一方で、より集中でき、仕事の生産性が高まるという声も聞かれました。

 

 今回の調査では、在宅勤務の頻度とワーク・エンゲイジメントとの関係を明らかにしました。ワーク・エンゲイジメントとは、仕事に対して活力や熱意をもち、また、仕事に没頭している状態をいいます。調査の結果、職場で働く人と比較して、中頻度(週2-3日)または低頻度(週1日-月1日)の在宅勤務を行う人はワーク・エンゲイジメントが高いという結果でした。一方で、高頻度(週4-5日)の人はワーク・エンゲイジメントが高くありませんでした。
適度な在宅勤務が労働者のワーク・エンゲイジメントを高める!

 

 適度な在宅勤務がワーク・エンゲイジメントを高める可能性があります。在宅勤務と職場勤務を組み合わせることにより、両者の働き方のメリットが最大限に発揮された可能性があります。新型コロナウイルス感染が終息した後も在宅勤務が標準となるであろうなかで、より生産的な働き方を検討することが期待されます。

 

Nagata, T., Nagata, M., Ikegami, K., Hino, A., Tateishi, S., Tsuji, M., Matsuda, S., Fujino, Y., Mori, K., & for the CORoNaWork project. (2021). Intensity of Home-Based Telework and Work Engagement During the COVID-19 Pandemic. Journal of Occupational and Environmental Medicine, 2021.04.01.21254795.

 

[文責:産業医科大学環境疫学研究室]
[更新日:2021年10月7日]

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