在宅勤務時の作業環境と労働生産性
在宅勤務時の作業環境と労働生産性
COVID-19流行下で急激に在宅勤務が普及したことにより、在宅勤務時の環境の整備が充分でない企業や社員がいることが推察される。厚生労働省は、事務所衛生基準則や既存の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」を基に「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」(1)を公表し、VDT症候群等の予防のため、作業時の明るさ、机・椅子の整備、空調の管理などを啓発しているが、在宅勤務時の作業環境を確認している企業は少数である(2)。不適切な作業環境は、健康を通して労働生産性に影響を与える可能性がある。今回、在宅勤務時の作業環境と、作業パフォーマンスとの関連を調査した。
- 集中してできる場所・部屋がない
- 十分な明るさがない
- 机上に十分な広さがない
- 足元に十分なスペースがない
- 温湿度が快適でない
- 静かな環境でない
- 事務用以外の机、座卓などを利用している
好ましくない作業環境の数と労働機能障害の関連
Okawara, M., Ishimaru, T., Tateishi, S., Hino, A., Tsuji, M., Ikegami, K., Nagata, M., Matsuda, S., Fujino, Y., & CORoNaWork project. (2021). Association Between the Physical Work Environment and Work Functioning Impairment While Working From Home Under the COVID-19 Pandemic in Japanese Workers. Journal of Occupational and Environmental Medicine / American College of Occupational and Environmental Medicine, 63(9), e565?e570.
[文責:産業医科大学環境疫学研究室]
[更新日:2021年10月7日]