[文責:産業医科大学環境疫学研究室]
[更新日:2022年6月14日]

COVID-19流行下においてSickness Presenteeismが顕著になっています。※Sickness Presenteeism・・・病気や体調不良で休みを取った方が良い健康状態にも関わらず仕事をし続けること。日本の労働者の約2割がSickness Presenteeismを経験※※第3波(2020年11月〜12月)の1か月で3日以上COVID-19流行下におけるSickness Pre...

COVID-19流行下においてどのような人が体調不良でも出勤するのか、その要因を検討しました。その結果、経済的な困難を抱えている人ほど、無理な出社をしていることがわかりました。また企業に体調不良時の出勤を抑制する方針がない場合に、出勤した人が多いことが分かりました。Mizuki, K., Okawara, M., Hino, A., Ando, H., Nagata, T., Tateishi, ...

COVID-19の流行下では、診療スケジュールの変更や受診控えからくる治療の中断が問題となりました。必要な治療を中断し、体調が悪いにも関わらず無理して仕事を継続すること(プレゼンティーズム)は、さらなる体調の悪化につながる可能性があります。本研究では、継続的な治療を必要とする疾患のない労働者と比較して、そのような疾患のある労働者ではプレゼンティーズムの日数が有意に多く、治療を中断した労働者では更に...

健康な労働者と比較して、労働機能障害のオッズ比は「支援が受けられている病気を持つ労働者」は1.85倍、「支援が受けられていない病気を持つ労働者」は5.59倍となりました。支援を受けられている労働者は、支援を受けられてない労働者の労働機能障害のオッズ比が約1/3になっていると言えます。病気を抱えながら働き続ける労働者が増えている中、企業が病気を持つ労働者を支援することの重要性が示唆されます。Igar...

日本では、病気療養中の労働者が仕事を続けるための支援「治療と仕事の両立支援」が推進されています。は、労働者のメンタルヘルスを向上させることが期待される。本研究では、「治療と仕事の両立支援」と仕事ストレス、ワーク・エンゲージメントの関係について検討しました。参加者を、「治療と仕事の両立支援」の享受の状態によって、対照群(病気がなく支援を必要としない)、非支援群、支援群の3群に分け比較しています。非支...

新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、希望して在宅勤務をする労働者だけでなく、出社して仕事することを好む労働者も在宅勤務の導入を余儀なくされました。本研究では、出社して仕事をしたい人が在宅勤務をしなければならない状況と労働生産性の関係性について調査しました。調査の結果、出社を希望する労働者が在宅勤務をしている場合よりも、好んで在宅勤務をしている労働者のほうが、2倍以上労働生産性低下リスクがある...

新型コロナ流行下において労働機能障害を経験している労働者は、1年後の追跡調査において離婚するリスクが高いことが示された。健康上の理由で労働に支障があると、家計を支えることが困難であったり、また家族から期待される役割を果たせないことなどが、夫婦関係に影響することが示唆される。Fujino, Y., Okawara, M., Hino, A., Muramatsu, K., Nagata, T., T...

新型コロナ流行下において労働機能障害を経験している労働者は、1年後の追跡調査において貧困経験のリスクが増加することが示された。労働者の貧困は見過ごされたり、福祉などの救済に至らないこともあるため、重要な課題である。Fujino, Y., Okawara, M., Igarashi, Y., Kuwamura, M., Hino, A., Muramatsu, K., Nagata, T., Oga...

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