治療中断とプレゼンティーズムとの関連
COVID-19の流行下では、診療スケジュールの変更や受診控えからくる治療の中断が問題となりました。必要な治療を中断し、体調が悪いにも関わらず無理して仕事を継続すること(プレゼンティーズム)は、さらなる体調の悪化につながる可能性があります。
本研究では、継続的な治療を必要とする疾患のない労働者と比較して、そのような疾患のある労働者ではプレゼンティーズムの日数が有意に多く、治療を中断した労働者では更にその日数が多いことが分かりました。
また、困っている症状と治療状況に応じて、プレゼンティーズムの日数に違いがあることが分かりました。
メンタルヘルス不調、痛み、倦怠感、睡眠、眼、排泄の症状では、治療を継続することの重要性が示唆されました。
Okawara, M., Ishimaru, T., Tateishi, S., Hino, A., Tsuji, M., Ogami, A., Nagata, T., Matsuda, S., Fujino, Y., & CORoNaWork project. (2022). Treatment interruption is a risk factor for sickness presenteeism: A large-scale cross-sectional study during the COVID-19 pandemic. Journal of Occupational Health, 64(1), e12313.
[文責:産業医科大学環境疫学研究室]
[更新日:2022年6月14日]