両立支援と仕事ストレス、ワーク・エンゲージメント
日本では、病気療養中の労働者が仕事を続けるための支援「治療と仕事の両立支援」が推進されています。は、労働者のメンタルヘルスを向上させることが期待される。本研究では、「治療と仕事の両立支援」と仕事ストレス、ワーク・エンゲージメントの関係について検討しました。参加者を、「治療と仕事の両立支援」の享受の状態によって、対照群（病気がなく支援を必要としない）、非支援群、支援群の3群に分け比較しています。
非支援群の仕事のコントロール得点は、対照群よりも不良でした。支援群の社会支援の得点は、対照群より有意に良好でした。非支援群のワークエンゲージメント得点は、対照群に比べ有意に不良でした。つまり、「治療と仕事の両立支援」が必要な労働者に対して、適切に支援を提供することは、病気を有する労働者のメンタルヘルスに非常に良い影響を与えます。
Ikegami K, Ando H, Eguchi H, Tsuji M, Tateishi S, Mori K, Muramatsu K, Fujino Y, Ogami A. (2022) Relationship among work?treatment balance, job stress, and work engagement in Japan: a cross-sectional study. Industrial Health; advpub.
[文責:産業医科大学環境疫学研究室]
[更新日:2022年6月14日]