(C)2017 IIES UOEH
このサイトは、厚生労働科学研究費補助金肝炎等克服政策研究事業「職域におけるウイルス性肝炎患者に対する望ましい配慮及び地域を包括した就労支援の在り方に関する研究」 (H26-肝政-一般-002)の成果として開設しました。
B型肝炎のスクリーニングに用いられるHBs抗原は、B型肝炎感染者(急性でも慢性でも)陽性となるため、病状を知るためには、他のB型肝炎のマーカー(HBe抗原、HBe抗体、HBV DNA定量等)を測定する必要があります。B型肝炎の持続感染があるものの肝機能検査が正常な人(以下、無症候性キャリア)の10〜15%は、将来、慢性肝炎や肝硬変を生じることがあります。過去に通院不要といわれた場合でも、HBs抗原が陽性の場合は、肝細胞内にB型肝炎ウイルスが残存している可能性があるため、肝臓専門医(https://www.jsh.or.jp/medical/specialists/specialists_list)を受診して精密検査を受けるように指導しましょう。念のために、肝がんのスクリーニングを行う必要もあります。主治医の指示のもと、肝硬変は3か月に1回、慢性肝炎は6か月に1回、無症候性キャリアは1年に1回程度の検査(肝機能検査、腫瘍マーカー、腹部超音波検査等)が必要です。
C型肝炎のスクリーニングに用いられるHCV抗体は、現在もC型肝炎に感染している場合か、過去に感染したものの治癒している場合に陽性となりますので、通常の検査だけではどちらかは確定できません。C型肝炎の70%は持続感染(慢性肝炎)に移行するため、ウイルス学的検査(HCV RNA定量、HCV群別)を測定し、ウイルスが消失しているか確認する必要があります。病院でウイルスの消失を確認されていなければ、以前、通院不要といわれた場合でも、肝臓専門医(https://www.jsh.or.jp/medical/specialists/specialists_list)を受診し精密検査を受けるように指導しましょう。また、B型慢性肝炎と比べるとC型慢性肝炎は、肝がんを発症するリスクが高いので、早めに受診して正確な診断を受けるように促しましょう。
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このサイトは、厚生労働科学研究費補助金肝炎等克服政策研究事業「職域におけるウイルス性肝炎患者に対する望ましい配慮及び地域を包括した就労支援の在り方に関する研究」 (H26-肝政-一般-002)の成果として開設しました。