当講座について

循環器系

循環器内科は、1978年4月の開校と同時に九州大学循環器内科から黒岩昭夫先生が第2内科学初代教授として着任され、翌年7月から大学病院での診療が開始されました。1996年からは中島康秀教授、そして2006年からは尾辻豊教授が第2内科学の教授として就任し、循環器内科の臨床診療、研究、教育の先頭に立ち、特に臨床を重視した教室づくりをめざしております。

これまで数多くの医局員が在籍し、全国の労災病院や北九州内外の基幹病院へ多くの循環器内科医を輩出し、臨床・研究に日々研鑽しております。

腎臓内科

昭和54年の産業医科大学病院開院時より腎臓内科の診療が開始され、北九州地区における基幹病院として、腎炎や腎不全など腎疾患の先端医療に精力的に取り組んでまいりました。最近は生活習慣病の増加に伴い慢性腎臓病の患者さんが増えてきています。現在、わが国には約1,300万人の慢性腎臓病の患者さんがいると推測されており、透析患者さんも約30万人にも達しました。日本人の8人に1人が慢性腎臓病で、450人に1人が透析患者さんということになります。これに対応するため、産業医科大学病院腎臓内科では北九州市や北九州市医師会と連携をとり、慢性腎臓病の早期発見と早期治療に力を入れています。平成23年4月の産業医科大学若松病院開院に伴い、若松病院でも腎臓内科の診療が開始されました。これからも大学病院ならではの先端医療を地域の皆様にお届けできるよう、診療・研究のさらなる推進を医局員一丸となって行なってまいります。

腎臓内科では下記の疾患の診療を行なっています

  • 急性糸球体腎炎、慢性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症、遺伝性腎疾患(アルポート症候群、ギッテルマン症候群など)、IgG4関連腎症、膠原病(ループス腎炎など)、腎アミロイドーシス
  • IgA腎症に対するステロイドパルス+扁摘術療法
  • 多発性嚢胞腎に対するV2受容体拮抗薬(トルバプタン、商品名:サムスカ)療法
  • 腎生検(光学顕微鏡、免疫蛍光染色法、電子顕微鏡)
  • 尿細管間質性腎炎、酸塩基平衡異常、尿細管性アシドーシス
  • 電解質異常、高血圧症、痛風(高尿酸血症)
  • 急性腎不全、慢性腎不全
  • 血液透析、腹膜透析
  • シャント手術、腹膜透析カテーテル関連手術
  • 透析療法の合併症(腎性副甲状腺機能亢進症、腎性貧血、シャントトラブル)
  • アフェレシス療法(ループス腎炎や重症筋無力症・ギランバレー症候群・乾癬に対する免疫吸着療法、潰瘍性大腸炎や関節リウマチに対する白血球除去療法、血漿交換療法、薬物吸着療法、腹水濃縮再還流法、二重膜濾過法、持続的血液ろ過透析療法、エンドトキシン吸着療法)など
[文責:第2内科学講座 穴井 玲央 更新日:2021年3月19日]