当院における放射線部の部門としての役割は、X線を始めとした電磁放射線の他、多くのエネルギーを利用して画像診断を行い、診療各科に提供すること、また放射線による治療を行うことです。診療各科ならびに地域医療機関における画像診断の期待に、また、患者様のQOLを尊重した放射線治療に応えるべく日々の業務を行っています。


血管造影

血管造影検査(Angiography)とは、血管内に細い管を挿入し、その管からX線不透過物質である、ヨード造影剤を注入して血管の形態、血流状態を連続的に撮影することにより、動脈あるいは静脈の病変を診断する検査法です。

先天性心疾患、血管性病変(動脈瘤・静脈瘤・動静脈奇形・動脈硬化、あるいは血栓症による血管の狭窄および閉塞など)の診断や、脳、肺、肝臓、腎臓および四肢などの腫瘤性病変の診断などを目的に行われています。

診断のみではなく、血管の狭窄部位を拡げる血管拡張術、腫瘍を栄養している血管に抗がん剤などの薬剤を注入したり、人為的に閉塞させる動脈閉塞術など、脳動脈瘤の場合は、金属製のコイルを動脈瘤の中に詰めてしまい破裂を防ぐという血管造影検査の手技を利用した治療も行われるようになっています。

その管はカテーテルといい、通常足の付け根付近から血管に挿入します。

挿入したカテーテルの先端を目的部位まで進めていき、そこで造影剤を注入します。この造影剤はX線撮影をするとよく写るため、そこから先の血管がはっきり見えるようになります。
 
 
 

最終更新日

2017年 10月 31日

文責:放射線部 陣内