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放射線部


当院における放射線部の部門としての役割は、X線を始めとした電磁放射線の他、多くのエネルギーを利用して画像診断を行い、診療各科に提供すること、また放射線による治療を行うことです。診療各科ならびに地域医療機関における画像診断の期待に、また、患者様のQOLを尊重した放射線治療に応えるべく日々の業務を行っています。


PET-CT

PET-CTとはPET(Positron Emission Tomogrphy:陽電子断層撮影法)と、
CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影法)を融合させた画像を同時に得る最先端の検査です。

PETとCTが一体型となった装置で一度の撮影でPET画像とCT画像を得ることができPETだけの画像に比べ、病変の位置とその範囲がより正確に判別できます。

またCT画像の異常部位についての質的評価ができ、診断能が向上します。

PET検査とは?

PETとはPositron Emission Tomogrphy(陽電子放出断層撮影法)の略です。
PET検査では「がん細胞は正常の細胞に比べて多くのブドウ糖を取り込む」という性質を利用、ブドウ糖にフッ素‐18[18F]というごく微量の放射線放出物質をくっつけた薬剤(以下FDG)を体内に注射します。
するとがん細胞は正常な細胞より多くのFDGを取り込みます。そこから放出される微量の放射線をPETカメラでとらえて、がん細胞の位置や大きさ進行の度合いを調べます。
一度の検査で全身チェック

PET検査では、一度の撮影でほぼ全身をみることが出来ます。
苦痛の少ない検査

薬剤を注射して約1時間安静にした後、カメラの下で30分ほど横になって写真を撮るだけです。
がんの転移や再発の診断に有用

全身を一度に撮影しますので、転移や再発の発見に有用です。
細胞の活動状態がわかる

薬剤の集まり具合で組織の活動や、良性・悪性の識別をする。
 


核医学

 
 

核医学検査とは?

核医学検査とは、一般的に「シンチグラフィ」や「RI」と呼ばれる検査を言います。

微量の放射性同位元素(Radioisotope=RI)を体に投与し、目的とする臓器・組織の生体機能ならびに腫瘍の活動性や広がり、病気の有無をガンマカメラ(SPECT装置)で撮影する検査です。

CT検査やMRI検査は病気の形や大きさを調べるのが主な目的ですが、核医学検査は臓器・組織の生理学的機能や、代謝情報、病気の活動性を画像に表すことが出来ます。

治療方針の決定、治療効果の判定や、予後予測に役立ちます。

 

SPECT検査について

薬を投与してからすぐに撮影する検査と、数時間〜数日間待ってから撮影する検査があります。撮影時間は検査内容により異なりますが、20分〜1時間です。

検査の部位

心臓、骨、脳、甲状腺など

 

被ばくについて

被ばく線量は検査内容により異なりますが、約0.1〜多くても10数ミリシーベルトで、PET-CT検査でも15ミリシーベルト以下です。腹部X線検査などと同程度の被ばくですので、心配はいりません。

胎児に影響はありませんが、妊娠中、および妊娠の可能性がある方、授乳中の方は検査を受けられないことがあります。

その他

ペースメーカー、埋め込み型除細動器、閉所恐怖症の方はお申し出下さい。

その他、わからないことがありましたら、放射線技師にご相談ください。

 

最終更新日

2017年 10月 31日

文責:放射線部 陣内