コロナワクチン接種意向 若年女性で課題
ワクチン接種が各国で進む中、米国や英国など接種が先行する国で接種率の高止まりを見せています。集団免疫の達成には、ワクチンの確保と提供だけでなく、一人でも多くの人が接種を希望することが重要です。
本論文では、労働者の新型コロナワクチン接種の意欲について評価しました。調査の結果、すぐに接種したいと回答した割合は男性41.8%、女性33.0%と、女性のほうが消極的でした。さらに詳しく解析した結果、女性では30代・40代、高学歴ほど接種に消極的であることがわかりました。
この結果から、これらの女性は副反応などのリスクに対してより慎重であり、意思決定に時間がかかることが背景にあると考えられます。現在、新型コロナワクチンの職域接種が始まっていますが、人々が抱えるワクチンへの不信や不安に寄り添い、前向きに接種できる環境を整備することが重要です。
Ishimaru T, et al. Gender differences in the determinants of willingness to get the COVID-19 vaccine among the working-age population in Japan. Human Vaccines & Immunotherapeutics 2021 (in press). (doi:10.1080/21645515.2021.1947098).
[文責:産業医科大学環境疫学研究室]
[更新日:2021年10月7日]