(C)2017 IIES UOEH
このサイトは、厚生労働科学研究費補助金肝炎等克服政策研究事業「職域におけるウイルス性肝炎患者に対する望ましい配慮及び地域を包括した就労支援の在り方に関する研究」 (H26-肝政-一般-002)の成果として開設しました。
障害年金とは、障害を負ったことで国民生活の安定が損なわれることのないように、就業生活や日常生活を送る上で困難がある人に支払われる年金です。初診日が厚生年金に加入している間である場合、病気やケガで障害基礎年金の1級又は2級に該当する障害の状態になったときは、障害基礎年金に上乗せして障害厚生年金が支給されます。また、障害の状態が2級に該当しない軽い程度の障害のときは3級の障害厚生年金が支給されます。初診日から5年以内に病気やケガが治り、障害厚生年金を受けるよりも軽い障害が残ったときには障害手当金(一時金)が支給されます。障害厚生年金・障害手当金を受けるためには、障害基礎年金の保険料納付要件を満たしていることが必要です。肝炎ウイルスは、働く人々の年代でもキャリアが多く、発症する場合もあるため、労働者が「肝疾患による障害」についても障害年金の支払いを受けられる可能性もあり得ます。
障害年金の受給を受けるには、@初診時要件、A制度加入要件、B保険料納付要件、C障害要件の4つが必要です。また、請求の仕方には、@障害認定日請求、A事後重症請求、B初めて2級の請求、C20歳未満の初診による請求の4つがあります。
肝疾患による障害の認定基準は平成26年6月1日に一部改正され、対象は「慢性かつびまん性の肝疾患の結果生じた肝硬変症及びそれに付随する病態(食道静脈瘤、肝癌を含む。)」です。肝硬変で最も多いものは、B型肝炎ウイルス又はC型肝炎ウイルスによるウイルス性肝硬変です。その他、自己免疫性肝炎や非アルコール性脂肪肝炎による肝硬変、アルコール性肝硬変、胆汁うっ帯性肝硬変、代謝性肝硬変(ウィルソン病、ヘモクロマトーシス)等も含まれます。詳細は、障害年金の「肝疾患による障害」の障害認定基準(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000040468.html)を参照ください。
障害の程度は判定により1級〜3級に分けられ、それぞれの等級に相当する障害年金が支払われます。障害の程度の判定にあたっては、総ビリルビン、血清アルブミン、血小板数、プロトロンビン時間、アルカリホスファターゼ、コリンエステラーゼ、腹水、脳症などの検査結果と他覚所見、ほかの一般検査・特殊検査の検査成績と治療および病状の経過が参考にされ、さらに認定時の具体的な日常生活状況も含め総合的に判定されます。障害年金の詳細は、日本年金機構のホームページ(http://www.nenkin.go.jp/n/www/index.html)や障害年金のお知らせ(https://www.hospital.or.jp/pdf/20_20140319_04.pdf)をご確認ください。
厚生年金制度の説明、手続きについては、お近くの年金事務所(http://www.nenkin.go.jp/section/soudan/)にお尋ねください。
なお、身体に障害のある方が「身体障害者手帳」の交付を受けると、各種の福祉サービスや税制上の優遇措置等を受けることができます。制度の説明、手続きについては、お住いの自治体(市区町村)にお問い合わせください。サービスの内容は各市町村によって異なります。
等級 | 障害基礎年金 | 障害厚生年金 |
---|---|---|
1級 | 975,125円+子の加算 (第1子・第2子 各224,500円 第3子以降 各 74,800円) |
報酬比例の年金額×1.25 +配偶者の加給年金224,500円 |
2級 | 780,100円+子の加算 (第1子・第2子 各224,500円 第3子以降 各 74,800円) |
報酬比例の年金額 +配偶者の加給年金224,500円 |
3級 | 制度なし | 報酬比例の年金額 ※最低保障額 585,100円 |
障害手当金 (一時金) |
制度なし | 報酬比例の年金額×2 ※最低保障額 1,170,200円 |
(C)2017 IIES UOEH
このサイトは、厚生労働科学研究費補助金肝炎等克服政策研究事業「職域におけるウイルス性肝炎患者に対する望ましい配慮及び地域を包括した就労支援の在り方に関する研究」 (H26-肝政-一般-002)の成果として開設しました。