2018年10月1日から「日本緩和医療学会認定研修施設」として認められました

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 産業医科大学若松病院が日本緩和医療学会認定研修施設として認定されました。北九州市では、北九州市立医療センター、JCHO九州病院、聖ヨハネ病院に引き続き4番目となります。伝統ある病院に続いて学会認定されたのは、ひとえに若松区をはじめ、地域の皆様方に支えられながら、地道に愚直に真面目に患者、ご家族第一の医療を行ってきた結果と考えております。 

 当科はいわゆる“ホスピス病棟・緩和ケア病棟”を有しておりませんし、現在2名体制ですが、できる限り敷居を低くし、緊急入院も含めてスピーディーに対応しております。

 “ぎりぎりまで自宅で過ごしたい、でも最期は自宅では難しいよ。”“がんじゃなくて心臓が悪いし、腰も痛いよ。”“輸血や化学療法もしてほしいよ。”“なんで急患引き受けてくれないの?”といった患者、ご家族の切なる声、needs, wantsに対応してきました。

 当科は輸血や採血、CTなどの検査、そして症状を和らげる化学療法も積極的に行います。

 緩和医療は今でも“もう最期だよ”“もうダメな人が行くところだよ”といったnegativeなイメージがあります。確かに人生は、生まれてくる以上は必ず最期を迎えます。一方我々は“最期の希望の扉を絶対に閉ざしてはならない”“患者、ご家族が求めることは医学的根拠に基づいて最大限訴求しないといけない”と考えており、疾患を選ぶのではなく、患者の状態に応じて、その時点におけるベストの医療を医学的根拠に基づいて提供させていただいております。

 当科は開設当初から、がんのみならず、心不全や慢性呼吸不全、慢性肝疾患などの終末期の患者も受け入れてきました。現在日本緩和医療学会も“非がんにおける緩和医療”の重要性を訴えておりますが、当科は現場レベルで学会に先駆けて行ってまいりました。今後も当科の下記に示す特徴を生かしつつ、精進していきます。なにとぞ皆様方のご指導、ご鞭撻、ご支援、そして厳しいご意見こそ賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

【担当医】

   

 寺田忠徳

 

  北村典章 

  日本緩和医療学会緩和医療認定医     日本血液学会認定血液専門医
  日本ペインクリニック学会専門医     日本内科学会総合内科専門医
  日本麻酔科学会指導医     日本がん治療認定医機構がん治療認定医

  寺田忠徳先生(緩和ケア).jpg

 

  北村典章先生(緩和ケア).jpg

 

 

悪性リンパ腫や白血病、骨髄異形成症候群など血液疾患に特化した積極的な治癒・緩解を目指した治療(無菌室2部屋、外来化学療法室があります)を行っています。
がんのみならず、心不全や慢性呼吸不全、慢性肝不全、慢性腎不全などの非がん患者の終末期医療を行っています。
慢性疼痛患者の外来・入院治療も行っております。
入院中も輸血やCT検査、採血、適正な抗生剤治療など患者の状態に合わせたその時点でのベストの治療を行います。
教育や学問にも真摯に向き合います。(今年度は日本語論文ではありますが、8編アクセプトされました。)

 

【当科実績】

2017年度

入院延べ患者数:4,300名

外来延べ患者数:2,488名

緩和ケアチーム相談患者数:286名

 

産業医科大学若松病院緩和ケア・血液腫瘍科外来:月曜日から金曜日まで毎日行っております。093-761-0090から外来予約係を通じてお問い合わせください。