PFC-FD療法について

PFC-FD療法とは

 PFC-FD(=Platelet-derived Factor Concentrate Freeze Dry)とは、血小板由来因子濃縮 凍結乾燥物のことで、新しい組織や細胞の成長を促す栄養素が豊富に含まれています。治療では、患者様の腕から採血し、その血液をフリーズドライ加工することにより、長期保存も可能なPFC-FDを作成いたします。本人の血液を用いる為、合併症の危険性がありません。また、体外で成長因子を抽出、無細胞化するため、PRP療法より痛みが少ない治療法です。

 

PFC-FDの適応対象となる疾患について

 PFC-FD療法の効果が期待される整形外科領域の疾患、外傷、障害は代表的なものとして、変形性関節症、上腕骨外側上顆炎、上腕骨内側上顆炎、膝蓋腱炎、アキレス腱周囲炎、足底腱膜炎等などがあります。

 上記対象疾患の中で、従来の治療法では難治性である症例であり、主治医がPFC-FD療法の必要性を認められた方が、当該治療の対象となります。

     階段でひざが痛い女性(CS_blood_senior1_211222)-1.png             ひじが痛い野球選手(CS_blood_sports-elbow2_211222).png

 

期待される治療効果について

 この治療では、自己修復力を活性化することで、以下のような効果が期待できます。

  ・ ケガ、傷の修復速度の向上(加速)

  ・ 損傷後、治りにくくなった部位で、再度治癒プロセスの活性化(再構築)

  ・ 組織の硬さや柔軟性を元の状態に近づけること。(組織の変化、物性の変化)

  ・ 痛みの感じ方を変化させること。(受容器の変化)

 

 ※PFC-FD療法は、あくまで本人の治癒力に依存するため、治療効果には個人差があります。

     PFC成長因子-解説画像.jpg


治療内容とスケジュール

 ステップ1

  超音波画像診断やMRI検査を用いて正確に病態を診断します。(保険診療可)

            男性患者と医師(CS_blood_athlete2_211222).png


 (下記からは別の日にして自費診療になります。保険適応外)


 ステップ2

  ①治療当日に50ml程度の採血を行います。

  ②採取した血液を当院が連携しております再生医療センターへと送り、検査・加工を行います。


 ステップ3

 採取した血液の感染症検査(HIV、B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HTLV-1)の結果、問題がなければ約3週間後にフリーズドライ化されたPFC-FDを溶解し、患部へ注射します。

 ※感染症検査により、陽性が出た場合は、治療の中止となります。なお、梅毒、HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)については、ご希望により、精密検査を実施することが可能です。

 

副反応について

 ご自身の血液を使うためアレルギー反応は起こさず、超音波で患部を確認しながら注入するため安全な治療です。

 PFC-FD療法は注射をするため痛みを伴います。

 PFC-FD注入後3~4日は治癒機転に伴う炎症症状として痛みや腫れなどを感じる可能性があります。

 

費用と保険について

 PFC-FD療法は自由診療となりますので保険適応外です。

 1セット198,000円(税込)となります。             

※感染症検査にて陽性となった場合、血液検査代金のみ15,400円(税込)のみのご負担となりお支払い済みの治療費用から差額分を返金します。

※感染症検査において、梅毒、HTLV-1で陽性が出た場合には、ご希望に応じて、以下の金額で精密検査を実施することが可能です。

 ・梅毒:5,500円(税込)

 ・HTLV-1:11,000円(税込)