滑膜幹細胞療法について

産業医科大学若松病院は、新たに「滑膜幹細胞治療」を開始しました

滑膜幹細胞治療とは?

滑膜幹細胞とは、関節の内側を覆う「滑膜」と呼ばれる組織に存在する幹細胞の一種です。

この細胞は、関節の軟骨を修復・再生する力を持っています。

この再生医療は、患者さん自身の滑膜幹細胞を採取して培養し、損傷した関節に戻すことで、

自然な修復を促進することを目的としています。これにより、痛み・膝機能の改善と軟骨厚さの減少を抑制、

進行予防などが期待できます。

治療対象

 変形性膝関節症

治療費

 1,980,000円(税込)

 本治療法は保険適用外であり、生命保険等の先進医療特約には該当しません。

治療の流れ

 治療の主な流れとしては次のようになっています。


   流れ.png


 ①診察・検査

  これまでの治療内容について問診し、採血・検査等を実施します。

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 ②採血(外来)

  400mlほどの採血を行います。この血液を用いて、滑膜を培養するために必要な「自己血清」を作成します。

        SA-09k006_①採血.png

 ③滑膜採取(入院)

  手術室で全身麻酔を行い、関節鏡で約0.5gの滑膜を採取します。

  全身麻酔をおこなうため、12日の入院が必要です。

  (入院に伴う食事代も治療費に含まれています)※室料差額は含まれていません

  ここで採取した滑膜を、事前に作成しておいた自己血清を用いて培養します(約2週間)。

              SA-09k006_②滑膜採取.png  SA-09k006_③_培養.png

 ④滑膜幹細胞投与(外来)

  約2週間かけて培養した滑膜幹細胞を、膝関節内に注射します。

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 ⑤ 外来診察・術後診察

  滑膜幹細胞投与後、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後の受診が必要です。

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