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労働基準監督官 矢野 ちひろ さん

厚木労働基準監督署

労働者の悩みの拠り所として、さまざまな問題に向き合う。「働き方改革」をポジティブに導ける監督官へ。

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矢野 ちひろさん
福岡県・明治学園高校出身

働く人が直面する問題は想像以上。取り返しのつかない事例を防ぐために。

 労働時間が長く心身が壊れた。工場の事故で大ケガをした。労働基準監督官として直面するのは、想像を超える出来事です。企業が労働関係の法律を守っていないことが原因となっている取り返しのつかない事例を1件でも防ぐために日々活動しています。

 会社の規模や業種によって問題点や法への認識はさまざま。労働者と会社の中立の立場で現状をよく聞き、まず取り組めることからの改善を指導しています。企業訪問や労働関係の法律などの説明会も開催。大学で学んだ予防医学の考え方が活かされています。

時代とともに変わる働き方や労働環境。アンテナを張り、情報収集にも努めています。

 「働き方改革」という言葉が浸透し、自身の働き方を見つめなおす方が増えました。労働基準監督署は、労働に関して悩んでいる方の拠り所。時代とともに変わる労働環境や問題に応じて的確にアドバイスできるよう、私自身アンテナを張り情報収集に努めています。日本の労働環境や労働関係法令は大きく変わってきましたが、まだまだ課題は山積みです。現状、監督署からの指導を受けて改善することが多いのですが、企業や事業者にも自発的に取り組んでほしい。入省して約10年。初心を忘れず「働き方改革」をポジティブな方向に導いていける、いい行政官になっていきたいと思っています。

産業医科大学大学案内2022から抜粋