認知症センター 市民公開講座を開催(2023.11.15)
産業医科大学病院認知症センターは北九州市認知症疾患医療センターとして指定されており、鑑別診断とその治療、身体合併症と行動・心理症状の対応、専門医療相談、診断後支援のほか、地域とのネットワークづくり、認知症に関わる情報の発信という役割を担っています。2020年~
2022
年は感染予防のためにZoom配信の形をとってきましたが、今回は4年ぶりに対面式での市民公開講座を開催いたしました。
認知症の有病率は年齢とともに高まることが知られており、2025
年には高齢者の5人に1人が認知症になると予測されています。少子高齢化が進行している日本では、認知症とは誰にとっても身近な存在です。
そうした現状から、若い世代から認知症を予防し、認知症になっても進行を遅らせるような日常生活を送ることが重要となります。今回は地域住民を対象とし、“
脳の若さを保つには―今日からはじめる認知症を遠ざける暮らし―
”
というテーマで当センターの池ノ内
篤子
部長が講演しました。幅広い年齢層の方からの関心が集まり、計154
名が参加しました。受講者からは、「まず知ることから。参加して良かった」、「今日から色々と取り入れて暮らしていきたいと思いました」、「父に実践できるものをすすめようと思いました」等のご感想をいただきました。
今回は、市民公開講座後に医師・認知症看護認定看護師・精神保健福祉士による個別相談会を行いました。当日は7組8名、事前申し込みの段階でも7組11
名の相談をお受けしました。普段はご家族からの相談が多いのですが、今回の相談会では、ご本人から、物忘れに関して感じている不安などの相談をお受けし、「来てよかった」というお言葉をいただきました。
当センターは、認知症予防の啓発活動に加え、認知症になっても本人や家族が安心して日常生活を続けていけるよう、本人・家族への適切な支援、そして地域の専門職の方々との連携を大切にしていきたいと考えています。今後も、皆様のお役に立てる研修会を継続して企画してまいります。ご関心をお持ちのテーマがございましたら、是非ご参加ください。
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