脳神経内科・心療内科(専修医)
1 診療科の特徴
当科では脳神経内科と心療内科を併設しています。
【神経内科】
- 脳神経内科は脳、脊髄、末梢神経、筋肉の障害によって起こるさまざまな疾患の診療を行っています。特に当診療科は90万人以上の人口を抱える北九州市で唯一の大学病院脳神経内科であり、診療する疾患は極めて多様で症例数も多く豊富な経験を積むことができます。画像検査や生理学的検査、最新の治療を経験することでを神経診療のスキルアップが可能です。また脳神経外科、脳卒中科、整形外科、リハビリテーション科などとも連携した総合的な治療をしています。日本神経学会教育施設、日本内科学会教育施設となっています。
【心療内科】
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心理社会的要因によって生じる身体疾患(心身症)およびストレス関連障害全般の診療を行なっています。
2 専門医取得状況
【脳神経内科】
- 日本内科学会「内科専門医」取得後に神経内科専門医を取得が可能です。その他に日本臨床神経生理学会専門医(脳波分野、筋電図・神経伝導分野)、頭痛専門医、認知症専門医、神経免疫診療認定医などの取得が可能です。
【心療内科】
- 卒後5年目より日本心身医学会認定医、日本心療内科学会登録医を習得可能。その後、日本心身医学会専門医、日本心療内科学会専門医も取得可能です。
3 研究活動
【神経内科】
- 神経内科では運動ニューロン病、認知症、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、てんかん、多発性硬化症などの神経疾患に関した臨床研究と細胞・動物モデルを用いた基礎研究を行っています。また他の臨床講座や基礎講座とも共同研究を行っています。
【心療内科】
- 心療内科では国立精神・神経医療研究センター、群馬大学などとの共同で心身症の機能画像研究や遺伝子研究を行っております。また、ストレス反応の中で体温変化について着目し、その詳細な機序について動物モデルを用いた研究も行っております。
4 関連学会
【脳神経内科】
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日本神経学会,日本神経治療学会,日本臨床神経生理学会,日本神経免疫学会、日本てんかん学会、日本神経科学学会、日本神経感染症学会,日本脳卒中学会,日本自律神経学会,日本頭痛学会、日本認知症学会、日本パーキンソン病・運動障害疾患学会、臨床ストレス応答学会、日本内科学会
【心療内科】
- 日本心身医学会、日本心療内科学会
5 当診療科での修練のメリット
【脳神経内科】
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これまで治療法がなかった様々な神経疾患において次々に新たな治療法が開発されており、神経疾患が「治らない」から「治る」時代が既に到来しています。当診療科は中核施設として多様で多くの症例数があり、また最新の治療を実施しており豊富な臨床経験を積むことが可能です。また頭痛、めまい、痺れ、てんかんなどのcommon
diseaseの診療についても十分な経験を積むことが可能です。
当診療科の特色として、産業医科大学が産業医学の推進と産業医の育成という使命を有する目的大学であることから産業医学的側面からの臨床スキルを習得することも可能です。特に高齢化社会を背景に定年延長などにより労働者の高齢化が生じ、高齢労働者の健康維持が求められる中で、さらに認知症、脳血管障害、パーキンソン病などの老化とともに増加する疾患を有する労働者の就労も問題となっています。脳神経内科の知識と技量が産業現場にもたらす貢献は、今後ますます大きくなると考えられています。
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当診療科では経験豊かな指導医による指導と豊富な症例を経験することで、確かな臨床能力をもった脳神経内科医を育成しています。
【心療内科】
- 現代のストレスフルな社会環境においてメンタルヘルスの重要性が叫ばれて久しいですが、未だに充足しているとは言い難い状況です。産業医をされている本学卒業生の方からも心療内科的なアプローチを求められる現場が多いとの声が聞かれており、ますます心療内科の必要性は高まっていくものと考えられます。実際にハーモニーランド(ディズニーランド)、JCBなど国内の有力企業でも卒業生が活躍しています。ストレス性疾患に対する身体、心理、両面からの病態理解と治療、ストレスマネジメントに関する体系的技術の修得が可能です。
参考
・指導責任者/指導医
- 診療科長
- 岡田和将
- 指導責任者
- 【脳神経内科】岡田和将
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【心療内科】兒玉直樹
指導医
【脳神経内科】大成圭子、橋本智代、岩中行己男
【心療内科】高橋昌稔
・修練スケジュール
【脳神経内科】
- 臨床研修3年目から当診療科において脳神経内科の専攻医として専門的な知識および経験を積み、内科専門医と脳神経内科専門医の取得を目標とした研修を行います。脳神経内科では病棟業務を中心に脳神経内科全般の診療を行います。脳脊髄液検査や神経生検、MRIやCTなどの画像判読、脳波や筋電図、誘発電位検査などの検査手技・判読法を修得します。4年目以降に外部関連病院での研修も行っています。大学院への進学の道もあります。
【心療内科】
- 臨床研修3年目~6年目は、大学病院または外部関連病院にて心療内科の専門的な知識および経験を積み、認定医取得を目標とした研修を行います。心療内科では外来や病棟の診療だけでなく、心理面接、心理テスト、ストレス負荷試験、ストレスマネジメントに関する専門的な技術も修得します。3年目~6年目の外部関連病院での研修は原則として2年以内で、残りは大学病院での研修となります。この間に国立精神神経センターで研修を受ける方もいます。大学院への進学の道もあります、
・取得認定医・専門医制度
【脳神経内科】
- 日本神経学会専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本内科学会専門医、日本内科学会認定医、日本臨床神経生理学会専門医、
- 神経免疫診療認定、日本頭痛学会専門医
【心療内科】
- 日本心身医学会認定医、日本心身医学会専門医 、日本心療内科学会専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本内科学会認定医
連 絡 先
- 担 当 者:【脳神経内科】 岡田和将【心療内科】 兒玉直樹
- 郵便番号:807-8555
- 住 所:北九州市八幡西区医生ヶ丘1-1
- 電話番号:093-691-7438
- FAX番号:093-693-9842
- E-mail: 【脳神経内科】gion@med.uoeh-u.ac.jp【心療内科】kodama@med.uoeh-u.ac.jp