放射線部

■概要

 診療各科や地域医療機関の期待に応えるべく、X線や磁気を利用し病気の発見や診断のための良質な画像の提供を行っています。検査で得られたデジタル画像は、院内ネットワークで迅速に配信され、院内の電子カルテで参照でき、患者様や診察を行う医師を待たせないよう努めています。

 医療や医療機器の進歩、地域社会のニーズに対応した高水準な放射線診断の提供と安全で安心な医療の提供、さらに患者様や地域からの信頼が得られるように専門知識や技術の向上のために、資格取得等を含み日々の研鑽に努めています。特に、放射線被ばくを伴うX線検査については、被ばく低減や適正化、強い磁場をもつMRI検査では、金属持込みによる事故を防止するための研修を強化しています。

■診断装置一覧

  ・一般撮影装置:2台

  ・X線TV装置:1台

    ・CT(64列):1台

    ・MRI(3.0T):1台

    ・骨密度測定装置:1台

    ・外科用X線TV装置(手術室):2台

    ・ポータブル撮影装置:2台

■スタッフ

 ・放射線診断専門医:1名

 ・診療放射線技師:6名

■一般撮影

 X線写真撮影(いわゆるレントゲン写真)では、身体を透過したX線の吸収の差を白黒の画像として得ることができます。胸やお腹などのX線写真撮影では、心臓や肺など体内の臓器の状態などをみることができます。骨のX線写真撮影では、骨折や骨腫瘍などの有無、靭帯のゆるみや骨の変形、リウマチ疾患などの診断をすることができます。

 

                      放射線部①.jpg

                             島津社製

                            RAD speed Pro

 

 X線撮影検査の注意点

・妊娠中または可能性のあるかたは、主治医または技師に申し出てください。

・検査部位によっては、カイロ、湿布、エレキバン、ネックレス、ボタンやファスナーのついたお洋服などを外していただくことがあります。

■骨密度測定検査

 20代をピークに骨の量は次第に減少していきます。骨に「す」が入ってもろくなり、腰痛や骨折の原因となります。これが「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」です。

女性に多い「骨粗鬆症」。「私は大丈夫」と思っていても、安心はできません。自覚症状がないので、骨折して初めて知らされる方も少なくありません。

 当院では、信頼性が高く、世界中で活躍する米国ホロジック社の骨密度測定装置Horizonを導入。

「骨粗鬆症」の検査が簡単・安心・高精度に行えます。腰椎や大腿骨の骨折で寝たきりにならないためにも、定期的な検査をおすすめします。

■CT検査

 CTはコンピュータ断層撮影(Computed Tomography)といいます。

 体にX線を照射し、透過したX線の量を測定しコンピュータ処理することにより体の輪切り画像(断層像)が短時間(5~15分程度)で得られる検査です。検査部位や目的によっては造影剤というお薬を使うこともあります。また、撮影した画像データから任意の断面の画像や3次元画像を作成することも可能です。


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                             Canon 社製

                             Aquilion CX


 X線撮影検査の注意点

 ・妊娠中または可能性のあるかたは、主治医または技師に申し出てください。

 ・検査部位によっては、カイロ、湿布、エレキバン、ネックレス、ボタンやファスナーのついたお洋服などを外していただくことがあります。

 ・事前に検査のために食事を摂らないように説明を受けた方は、検査前に食事を摂らないでください。

 (午前の検査の方は朝食を、午後の検査の方は昼食を摂らないでください。)

 ただし、水やお茶などの水分は飲んでいただいて結構です。(そのほかの飲み物は検査に影響する場合がありますのでお控えください)。特に指示のない場合は、通常通り食事を摂ってください。

 ・糖尿病の薬を服用中の方で、造影剤を使用するCT検査を受ける方は必ず主治医にご相談ください。

 ・ごくまれにですが造影剤を使用した検査終了後、時間が経過してから副作用が生じる場合があります。

  何か異常がありましたら、すぐに当院までご連絡ください。

  連絡先:産業医科大学若松病院 代表093-761-0090


■MRI

 MRIは磁気共鳴断層診断装置(Magnetic Resonance Imaging)といいます。

 MRI検査は、磁石と電波を利用して人体の様々な断面を撮影する検査です。X線を用いず磁石と電波を用いるため放射線被ばくがありません。トンネル状の装置内に身体が入った状態で20~60分ほど撮影を行います。検査中は工事現場のような大きな音が発生しますが、ヘッドホンや耳栓を着用してできるだけ騒音を軽減して検査を行います。また、CT同様検査部位や目的によっては造影剤というお薬を使うこともあります。


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                                                                                     SIEMENS 社製

                               3.0T MRI Skyra


 MRI検査の注意点

・強い磁石を利用した検査なので、金属類(ヘアピン、眼鏡、入れ歯、アクセサリー、腕時計、ベルト、財布、キャッシュカード、補聴器、カイロなど)は検査室内に持ち込めませんので検査前に外しておいてください。

・当院では心臓ペースメーカ・埋込型除細動器を留置している方は検査できません。

・手術等で体内に金属のある方も材質によっては検査できない場合もあります。

・予約時間に来院できない場合は、なるべく早めに

 産業医科大学若松病院 MRI検査室(093-761-0090 内線6055)までご連絡ください。