集中治療部 研究内容
研究に関する情報公開
オプトアウト情報公開文書
2020年12月1日(第1版)
SARS-CoV-2感染患者治療の疫学的調査
当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、通常の診療で得られた情報の記録に基づ
き実施する研究です。このような研究は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(2014年12月
22日制定 2017年2月28日一部改正)」により、対象となる患者さんのお一人おひとりから直接同意を
得るのではなく、研究内容の情報を公開するとともに、参加拒否の機会を保障することとされています。
この研究に関するお問い合わせ、また、ご自身の診療情報が利用されることを了解されない場合は、以下
の問い合わせ先にご連絡ください。利用の拒否を申し出られても何ら不利益を被ることはありません。
1.研究の目的
この研究は、広島大学大学院医系科学研究科救急集中治療医学教授志馬伸朗を研究代表者とする
多施設共同研究です。2019年12月、中華人民共和国の湖北省武漢市で新型ウイルスによる肺炎の
集団発生が報告されました。このウイルスは新型コロナウイルスとして、SARS-CoV-2と称されてい
ます。
SARS-CoV-2による感染は世界的に流行し、WHOでは2020年1月30日に緊急事態宣言を行い、
3月11日にはパンデミックの宣言を行いました。世界的には中国以外にも感染患者が拡大し、欧米
諸国をはじめ、感染者数は3,200万人を超え(2020年9月28日時点で32,994,213人)、死亡者数は
99万人(2020年9月28日時点で996,682人)を超え、感染者の人数は日々数万人を超えるペースで
増加しています。一方、本邦では1月16日に初めて患者が報告され、2月1日に指定感染症に指定
されました。現在、本邦でのSARS-CoV-2感染が確認された患者は80,000人を超え(2020年9月
29日時点で82,494人)、死亡者数は1,500人を超えています(2020年9月29日時点で1,557人)。
この新規ウイルスによる感染症にはまだ確立された治療方法がなく、現在行われている治療は、
これまでの他ウイルス疾患や肺炎などの治療の経験に基づくところが大きく、本感染の疫学的検討
や治療方法に関するデータの集積・解析が、今後のSARS-CoV-2感染症治療の確立には急務であり
ます。この研究は、本邦におけるSARS-CoV-2感染症における臨床データ・治療内容を後方視的に
解析し、病態解明・治療法開発の一助とすることを目的とします。SARS-CoV-2感染症の疫学的調査
により病態の解明や有効な治療法の評価を行うことで今後のSARS-CoV-2感染症治療に大きく貢献す
ることが期待されます。
2.研究の方法
対象となる方について
年齢は問わず、性別男女問わず、2020年12月1日から2025年3月31日の6年間に産業医科
大学病院で検出されたCOVID-19による感染患者を対象としています。
研究期間 2020年12月1日~2023年11月31日 (2026年3月31日まで延長予定)
方法
この研究への参加に同意いただきましたら、カルテより以下の情報を取得し使用します。
得られた情報を用いて、SARS-CoV-2感染患者の患者背景・重症度・治療内容・臨床アウトカム
などの関連性を、統計ソフトを用いて明らかにします。
研究に用いる情報について
患者背景情報(年齢、性別、身長、体重、病名、現病歴、既往歴、併存症、内服歴、重症度
など)、画像診断(X線写真、CT検査、超音波検査など)、バイタルサイン(血圧、脈拍、呼
吸数など)、治療・管理で使用した薬剤、デバイス(気管挿管、透析など)、検査(動脈血ガス
分析、一般血液、血液生化学、ウイルス、血液培養、各種細菌学的検査など)
3.外部への試料・情報の提供
広島大学へ取得したあなたの情報を匿名化して送り、解析を行う予定です。提供の際、氏名、生年
月日などの患者さんを直ちに特定できる情報は削除し、提供させていただきます。
4.個人情報の取り扱いについて
患者さんの血液や病理組織、測定結果、カルテ情報をこの研究に使用する際は、氏名、生年月日
などの患者さんを直ちに特定できる情報は削除し、研究用の番号を付けて取り扱います。患者さん
と研究用の番号を結びつける対応表のファイルにはパスワードを設定し、インターネットに接続で
きないパソコンに保存します。このパソコンが設置されている部屋は、入室が管理されており、第
三者が立ち入ることができません。
また、この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、患者さんが
特定できる情報を使用することはありません。
なお、この研究で得られた情報は研究責任者(産業医科大学病院 集中治療部 尾辻健)責任の下、
厳重な管理を行い、患者さんの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払い
ます。
5.試料・情報の保存および二次利用について
カルテから抽出した情報は原則としてこの研究のために使用し、結果を発表したあとは産業医科
大学病院 集中治療部の尾辻健の下、5年間保存させていただいた後、研究用の番号等を削除し廃棄
します。同意を得られたものについては、解析のために収集された匿名化データは二次研究(メタア
ナリシスなど)に利用する可能性があるため、上記の保管期間を超えて適切に保管する可能性があり
ます。そして将来、研究に用いる場合は改めて産業医科大学臨床研究審査委員会において承認を受け
た後に使用します。
6.利益相反について
この研究は一切の利益相反なく、産業医科大学利益相反委員会の承認を得ており、公正性を保ち
ます。
7.研究組織
研究代表者
広島大学 大学院医系科学研究科 救急集中治療医学 教授 志馬伸朗
研究責任者
産業医科大学病院 集中治療部 助教 尾辻健
研究担当者
産業医科大学病院 集中治療部 部長/診療教授 蒲地正幸
産業医科大学病院 集中治療部 講師 二瓶俊一
共同研究機関
現時点では未定ではありますが、日本救急医学会・日本集中治療医学会・日本呼吸療法
医学会・日本感染症学会・日本化学療法学会・日本呼吸器学会に所属する全国の機関
8.問い合わせ先
産業医科大学病院
TEL:093-603-1611(受付時間9時~17時)
集中治療部 助教 尾辻健
集中治療部 部長/診療教授 蒲地正幸
9.その他
この研究については、費用の負担や謝礼はございません。患者さんのご希望があれば参加してくだ
さった方々の個人情報の保護や、研究の独創性の確保に支障が生じない範囲内で、研究計画及び実施
方法についての資料を入手又は閲覧することができますので、希望される場合はお申し出下さい。
また、情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承
いただけない場合には研究対象としませんので、2026 年 3 月 31 日までに上記の連絡先までお申し出
ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。
2019年12月13日
2013年1月1日から2019年8月31日まで当院において
開頭腫瘍摘出術を受けた患者さんへのお知らせ
当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、通常の診療で得られた情報の記録に基づ
き実施する研究です。このような研究は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(平成26年12月
22日制定 平成29年2月28日一部改正)」により、対象となる患者さんのお一人おひとりから直接同意
を得るのではなく、研究内容の情報を公開するとともに、参加拒否の機会を保障することとされています。
この研究に関するお問い合わせ、また、ご自身の診療情報が利用されることを了解されない場合は、以下
の問い合わせ先にご連絡ください。利用の拒否を申し出られても何ら不利益を被ることはありません。
1.研究課題名 開頭腫瘍摘出術施行症例における乳酸値の検討
2.研究期間 2019年12月13日~2021年11月30日
3.研究機関 産業医科大学病院
4.実施責任者 集中治療部 講師 二瓶俊一
5.研究の目的と意義
開頭腫瘍摘出術を施行された症例では、術後血清乳酸値が上昇していることが頻回に認められま
す。血清乳酸値は、敗血症などの循環性ショックの患者さんの全身性組織血流低下のマーカーとして
使用されています。この値をもとに輸液や昇圧薬などの治療を行っています。しかし開頭腫瘍摘出症
例では、たとえ血清乳酸値が高くても、状態が安定し、輸液や昇圧薬などの治療を必要としない症例
も存在します。この研究の目的は、産業医科大学病院集中治療室に入室した開頭腫瘍摘出術後の患者
さんの乳酸値などのデータを集め、血清乳酸値が高い症例に治療介入が必要か否かを明らかにするこ
とです。
6.研究の方法
2013年1月1日から2019年8月31日まで、開頭腫瘍摘出術のため産業医科大学病院集中治療室
に入室した18歳以上の成人の方を対象としております。対象者となられた方の情報は、産業医科大
学病院集中治療部入室記録および電子カルテから集められます。年齢、性別、身長、体重、転帰、
既往歴、手術時間、術中輸血、昇圧薬使用の有無、術中脳浮腫改善のための利尿薬使用の有無、手術
開始直後の血清乳酸値、ICU入室時の血圧、脈拍、体温、呼吸回数や術後採血データ、集中治療室に
入室した時の重症度などの情報を集めます。今回の研究は、すべて診療が終了したものであり、新た
に採血をしたり、治療を加えたりといったことは、一切致しません。また対象者となる患者さんに対
しての経済的負担はありません。
7.個人情報の取り扱い
今回集めた情報は、研究実施責任者の管理の下で、対象者に番号をつけ匿名化し、その番号と実名
との対応表とともに本学集中治療部の鍵のかかる保管庫に保管します。研究実施責任者の管理の下、
この研究によって得られた成果で学会や論文などに発表する場合には、個人を特定できる氏名、住所
などの個人情報は一切使用いたしません。また研究終了後は、個人情報は、研究実施責任者の管理の
下、5年間または最終の研究結果報告日から3年間のいずれか遅い日まで保管し、匿名化を確認した
のち全て廃棄いたします。データ利用に同意できない場合は、その申し出が可能ですので以下の問い
合わせ先にご連絡ください。申し出に対しては、実施責任者又は実施分担者がデータから削除いたし
ます。
8.問い合わせ先
北九州市八幡西区医生ケ丘1-1
産業医科大学病院
TEL:093-603-1611(受付時間9時~17時)
集中治療部 二瓶俊一
9.その他
本研究については、謝礼はございません。本研究は一切の利益相反なく、産業医科大学利益相反
委員会の承認を得ており、公正性を保ちます。
2017年9月1日
2012年1月から2015年9月までに、当院において院内急変と認識され
ハリーコールされた患者さん及び保護者の方へのお知らせ
当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、通常の診療で得られた情報の記録に基づ
き実施する研究です。このような研究は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(平成26年12月
22日制定 平成29年2月28日一部改正)」により、対象となる患者さんのお一人おひとりから直接同意
を得るのではなく、研究内容の情報を公開するとともに、参加拒否の機会を保障することとされています。
この研究に関するお問い合わせ、また、ご自身の診療情報が利用されることを了解されない場合は、以下
の問い合わせ先にご連絡ください。利用の拒否を申し出られても何ら不利益を被ることはありません。
1.研究課題名 院内急変事例に対する危険予知についての研究
2.研究期間 2017年9月~2019年9月
3.研究機関 産業医科大学病院
4.実施責任者 集中治療部 講師 二瓶俊一
5.研究の目的と意義
院内心停止症例においては、院内一斉コールにより医師や看護師を招集して、医師や看護師による
心肺蘇生を行っても、その院内死亡率は改善しないと言われています。その一方で、心肺停止8時間
以内に、何らかの前兆があると言われていますが、その前兆は気が付きにくいとも言われています。
そうした前兆が、どのようなものがあるかを知ることで、院内で急変する患者さんの割合を減らすこ
とができると考えています。これまで我々の病院で急変され、一斉コール(当院ではハリーコールと
呼んでいます)された患者さんについて、検討を行うことにより、院内急変を少しでも減らすことが
出来ると考えていす。
6.研究の方法
2012年1月1日から2015年9月30日までの間に,産業医科大学病院において、院内急変として
ハリーコール要請された全ての患者さんを対象にします。電子カルテ上から、病名、年齢、性別、ICU
入室の有無、その後の経過(転帰)、また、急変前の血圧や脈拍、体温、呼吸の状態、意識の状態などに
ついて情報を集めます。今回の研究は、すべて診療が終了したものであり、新たに採血をしたり、治
療を加えたりといったことは、一切致しません。また対象者となる患者さんに対しての経済的負担は
ありません。
7.個人情報の取り扱い
今回集めた情報は、研究実施責任者の管理の下で、対象者に番号をつけ匿名化し、その番号と実名
との対応表とともに本学集中治療部の鍵のかかる保管庫に保管します。研究実施責任者の管理の下、
この研究によって得られた成果で学会や論文などに発表する場合には、個人を特定できる氏名、住所
などの個人情報は一切使用しいたしません。また研究終了後は、個人情報は、研究実施責任者の管理
の下、5年間保管し、匿名化を確認したのち、全て廃棄いたします。データ利用に同意できない場合
は、その申し出が可能ですので以下の問い合わせ先にご連絡ください。申し出に対しては、実施責任
者又は実施分担者がデータから削除いたします。
8.問い合わせ先
北九州市八幡西区医生ケ丘1-1
産業医科大学病院
TEL:093-603-1611(受付時間9時~17時)
集中治療部 二瓶俊一
9.その他
本研究については、謝礼はございません。