病院長挨拶
地域から頼られる医療の拠点でありたい
産業医科大学病院長 酒井 昭典
令和8年4月から産業医科大学病院の病院長に就任いたしました酒井昭典です。
私は、昭和61年、産業医科大学医学部を第3期生として卒業し、本学の整形外科に入局しました。平成26年、本学の整形外科学教授に就任し、平成29年から3年間、若松病院の病院長を務め、病院運営に携わりました。令和2年から6年間、医学部長を務め、本学の設立目的を踏まえながら質の高い教育や研究を推進してきました。これらの経験を活かして、「地域から頼られる医療の拠点」として大学病院をさらに発展させていきたいと思っています。
産業医科大学病院は、昭和54年7月に診療を開始し、北九州地区で唯一の大学病院および特定機能病院として、①高度で先進的な医療の提供、②優れた医療人の育成、③地域医療への貢献、という3つの大きな使命を担ってきました。
①については、地域における「医療の拠点」であり「医療の最後の砦」でありたいとの思いを新たにしています。急性期診療棟にあるハイブリッド手術室やロボット支援手術などの先端医療機器を活用しながら、専門性を生かした医療を展開します。
②については、高い倫理観と豊かな人間性を備えた医療人を育成し、将来の医療を担う人材を社会に輩出します。
③については、地域の医療機関との密な連携が欠かせません。地域の医療機関から患者さんをご紹介いただき、急性期を当院で治療し、そして地域の医療機関へお戻しするという基本的な医療連携を確実にしていきたいと考えています。また、地域の方々が安心して医療を受けられる体制を整え、災害時や感染症などの有事には速やかに支援できる病院でありたいと思っています。
産業医科大学病院は、産業医学・産業保健を推進する我が国唯一の教育機関の病院です。時代とともに変化する社会経済構造・疾病構造・就業構造に的確に対応しつつ、「働く人を守る医療」と「就業・就学との両立支援」に取り組んでいます。職業関連疾患の診断・治療・予防に関する最先端の知見を臨床に還元し、就労・就学との両立も含めた全人的医療を提供するとともに、高齢者や障害のある方を含め、「働きたい」と願うすべての人々が能力を最大限発揮できる社会の実現を目指し、関係機関と連携した支援にも力を注いでいます。
患者さんと家族にとって「頼れる病院」、病院職員にとって「働きやすく、自己実現ができる誇らしい病院」、地域の医療機関にとって「なくてはならない病院」でありたいと思っています。これまで大学病院の発展にご尽力されてこられた関係各位の思いと実績を継承し、地域の医療機関や医師会との連携を大切にしながら、地域とともに成長し、信頼に応える病院運営を進めてまいります。
近年、医療を取り巻く環境はかつてない厳しさを増しております。病院経営の効率化が求められる中で、大学病院としての使命と責任を果たすことは決して容易ではありません。しかし、どのような状況にあっても、私たちが基本的に大切にすべきことは「患者さんの安全と信頼」と「質の高い医療の提供」であると考えています。医療安全にこそ真の医療の質が宿ることを胸に刻み、安全文化の醸成に努めてまいります。産業医科大学病院の理念(1 患者第一の医療を行います、2 科学的根拠に基づく安全かつ質の高い医療を提供します、3 人間愛に徹した優れた産業医と医療人を育てます、4 職種・職位・部門の垣根なく高い倫理観を持って互いの意見を尊重し、患者と職員の安全・安心に努めます)を大切にしながら、地域から頼られる医療の拠点として、選ばれる病院であり続けるよう、教職員一同、不断の努力を続けてまいります。これからも皆様からのご指導とご助言、お力添えをどうかよろしくお願いいたします。













