献眼(角膜の提供)
【献眼とは】
献眼とは、角膜移植に必要な透明な角膜を確保するために、亡くなられた時に眼球を提供して頂くことです。角膜を提供して頂く場合、処置時間を短くし、御遺体への影響を最小限にとどめることと、角膜を良い状態で維持することが大切です。そのため、角膜のみを切り取って提供して頂くのではなく、全眼球を摘出する「献眼」という形をとっております。献眼に要する時間は準備も含めて1時間ほどで、献眼して頂きました際には、義眼を装着致しますので、お顔はきれいに保たれ、見た目や形が変わるようなことはありません。
角膜は、視力、性別、血液型に関わらず提供していただけます。年齢についても、2歳以下の乳幼児は除きますが、上限はとくにはありません。近視、乱視、白内障等であっても、角膜が綺麗であれば提供していただけます。但し、伝染病、感染性の病気にかかっている時、死因が不明の時など、提供していただけないことがあります。角膜が良い状態のまま移植できるよう、心停止後、約8時間以内での御提供をお願い致しております。御家族からの御連絡がありましたら、至急、担当医師が御遺体が安置されている所へ出向きまして献眼の処置をさせて頂きます。この際、御家族の費用の負担は一切ありません。
献眼の意思表示
【献眼の意思がある】
角膜の提供は、生前御本人に献眼の意志があることが前提となります。
角膜の提供の意思を表示して頂くものとして、
- 「アイバンクに登録する」
- 「臓器提供意思表示カードを携帯する」
があります。
1. アイバンクに登録する
眼球銀行の趣旨に御賛同いただき、眼球を提供していただけるようでしたら、お電話か、お葉書でお知らせください。直ちに書類をお送りしますので、必要事項を御記入の上、私共アイバンクに御返送ください。
これで眼球提供の登録は完了します。
産業医科大学病院の眼科外来でも受け付けています。
2. 臓器提供意思表示カードを携帯する
脳死後、あるいは心臓が停止した死後のいずれでも臓器提供をする場合
-
(1)・(2)の番号を○で囲んだ上で、眼球を○で囲みます。
提供したくない臓器に×をつけます。
署名年月日を記入し署名します。
また、可能であれば御家族の方にも署名していただきます。
心臓が停止した死後にのみ臓器提供する場合
-
(2)の番号を○で囲んだ上で、眼球を○で囲みます。
提供したくない臓器に×をつけます。
署名年月日を記入し署名します。
また、可能であれば御家族の方にも署名していただきます。
提供したくない場合
-
臓器提供意思表示カードは、提供を希望する意思表示のみではありません。
カードの3.の項目「わたしは臓器を提供しません」に印をつけて携帯しておかれることで、提供を望まない意思も表示できます。
おねがい
移植手術には良い状態の角膜が必要ですので、当アイバンクでは、献眼は心停止後約8時間内にお願い致しております。そのためには、御家族から一刻も早くアイバンクへ御連絡頂かなければなりません。しかし、登録されていましても、献眼の意思が御家族に伝わっていませんと、お亡くなりになった際、アイバンクへ提供の御連絡を頂けず、その尊いお気持ちを生かすことができません。また、たとえ御本人に献眼の意思があることを知っていても、突然の深い悲しみの中で、ほんの数時間の内に献眼を行うという事実を改めて話し合い、アイバンクへ御連絡して頂くのはなかなか難しいもので、抵抗を感じ同意しかねるという御家族もいらっしゃるかと存じます。ですが、献眼により、今、困っておられる方々へ希望の光を贈る道を選択されたという尊い意思を無にしないためにも、事前に御家族とも十分に話し合って頂き、提供へと結びつけて頂けますようお願い致します。ただし、アイバンクへの登録は献眼を強制するものではなく、献眼には御家族の同意が必要です。御家族が献眼を希望されない場合、献眼せずに登録を取り消すことは可能です。
登録された方及び御家族の方へ
- ・登録された後で、登録内容(氏名、住所など)に変更がある
- ・登録していた方が、既に亡くなられている
- ・登録を取り消したい
などございましたらアイバンクまで御連絡下さい。