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快適環境部門 Group of Optimization of Work Environment

 本部門は、労働衛生工学、職業性腫瘍学、呼吸病態学、人間工学の4研究室から構成され、労働者の健康保持増進のために、有害要因のハザード評価と健康影響機序に関する課題に取り組んでいる。研究所の3つの主要研究テーマのひとつである“ナノ粒子・有機粉じんの生体影響に関する研究”を部門内で連携して遂行している。

 具体的には、次世代産業を担う中核的材料である工業用ナノ材料やポリマーの有害性・リスク評価のため、曝露濃度及び粒子形状/サイズの厳密な管理を実施した吸入曝露試験及び気管内注入試験を行い、遺伝子解析および酸化ストレスを含む生化学分析・病理組織学的検索を、各研究室が保有している知財を活用して推進し、ナノ粒子・有機粉じんの有害性評価基準および評価システムの構築を目指している。

 また、作業環境中の有害要因の健康影響に関連して、気中浮遊粒子であるエアロゾルの動態解析および捕集・計測技術の開発とともに、環境に応じた感染対策、感染リスクの評価や作業環境の快適性についても検討を試みている。

 一方で、職業性腫瘍学を中心として、酸化ストレス研究、腫瘍の代謝解析、発がん抑制を目指した再生療法に取り組み、メダカモデルを用いた脂肪肝などの生活習慣病研究を進めている。また、人間工学を中心として、作業負荷の適正化などコンベンショナルな作業管理上の課題に加え、産業保健上の睡眠衛生や睡眠障害の課題の解決について動物実験を含めた研究を行なっている。

 さらに、科学研究費助成事業のみならず、厚生労働科学研究および労災疾病臨床研究補助金事業にも参画するとともに、宇宙居住を視野に入れた未知の有害性物質の生体影響とその予測指標の開発などに関しても併せて推し進めている。

スタッフ

2024.4.1現在)

労働衛生工学 教員 東 秀憲(教授)、大藪 貴子(講師)、西田 千夏(学内講師)
職業性腫瘍学 教員 藤澤 浩一(教授)、李 云善(准教授)、河井 一明(特別講師)
呼吸病態学 教員 森本 泰夫(教授)、和泉 弘人(准教授)、友永 泰介(学内講師)
修練医 佐藤 和真、中村 佑生子
人間工学 教員 榎原 毅(教授)、藤原 広明(准教授)、谷 直道(助教)
大学院生 (医学専攻、委託): 森寺 亜伊子、酒井 一輝、國本 文平