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医学部における産業医学教育

働く人々の健康と環境に医学の眼でアプローチする産業医は、産業の発展と活性化を支える意味からも、21世紀において極めて重要な役割を担っています。医学部では、医学を産業社会の中でより深く、より広い視野から考えることのできる、人間性豊な産業医を養成します。

医学部教育の特色

医学部の教育課程は、基本的な医学知識・技能・態度を修得し、豊かな人間性と社会的使命感を兼ね備えた産業医として活躍し得る医師及び産業医学研究者を養成することを目的として編成されています。
平成16年度からは教育課程を改正し、卒業生は、卒業直後に産業医の資格を取得することができるようになりました。(すでに在学する学生についても同様の取り扱いとなるように措置しています。)
また、卒前教育では、一般の医学教育に加え産業医学関連科目の教育を行っており、卒後教育では産業医学に関する専門的な講義と実習が行われる産業医学基本講座、産業医学卒後修練課程が設けられ、卒前、卒後と一貫性のある産業医学教育を行っています。

カリキュラム構成

(1)1年次では「臨床医学入門」により医学への動機づけを図ります。総合教育や医学基礎は医学的色彩の濃い教育内容です。

(2)基礎医学は臨床医学との関連を強化・統合した内容の教育を行います。

(3)臨床医学は基礎医学をもとに疾病を系統的かつ総合的に学ぶほか、基礎医学と連携した「統合講義」や臨床実習で得た経験を踏まえた「臨床講義」を開講します。

(4)産業医学は、「産業医学序論」、「産業医学概論」、「産業医学各論1・2」と系統的に順次学び、講義で知識を修得した後、5年次の「産業医学現場実習」を企業の産業医のもとで実施し、6年次では基礎医学や臨床医学と結びつけた「職業性関連疾患」を学びます。

(5)このカリキュラムを学んだ学生は、卒業直後に「産業医学総合実習」(10時間)を受講することにより医師免許取得と同時に企業の事業場に産業医として選任される資格を取得できます。