国際センターからの挨拶

 2026年4月より、産業医科大学国際センター長を拝命いたしました。本学の国際化をさらに発展させ、世界とつながる教育・研究・交流の輪を広げていけるよう、微力ではございますが精一杯努めてまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 産業医科大学は、1978年の設立に際し、大学名に「Japan」を冠しました。そこには、産業医学が世界へ広がり、将来、各国に産業医科大学が設立されるような時代を切り拓きたいという創設者の大きな志が込められています。その理念のもと、本学は1981年から国際シンポジウムを開催し、1985年には国際協力機構(JICA)の産業医学国際研修を受託、1988年には産業生態科学研究所が世界保健機関(WHO)協力機関に指定されるなど、長年にわたり国際交流と国際協力を積み重ねてまいりました。さらに2012年には学内の国際交流事業を統合する形で国際交流センターが設立され、2022年には現在の国際センターへと発展し、本学の国際活動は新たな段階を迎えています。

  現在、国際センターでは、国際労働機関(ILO)をはじめとする32の海外大学・研究機関・国際機関との交流協定(MOU)に基づき、共同研究や研究者交流、学生交流を推進しています。また、毎年開催する国際シンポジウム、外国人留学生や短期研修生への教育支援、医学部・産業保健学部学生の海外交流、国立台湾大学との大学院国際遠隔講義、日中韓産業医学学術会議への参画など、多様な国際交流活動を通じて、世界とつながる教育・研究環境づくりに取り組んでいます。

 私自身、米国疾病予防管理センター(CDC)・国立労働安全衛生研究所(NIOSH)で研究員として勤務したほか、現在はアジア太平洋地域における職場の心理社会的要因に関する国際学会の理事長を務めるなど、さまざまな国際活動に携わってまいりました。異なる文化や価値観を持つ研究者や実務家との交流を通じて得た経験は、私にとって大きな財産です。これらの経験を生かし、本学が世界の産業医学・産業保健の発展にさらに貢献できるよう努めてまいります。

 近年はICTやAI技術の急速な進歩により、国境や言語の壁は以前より低くなり、世界中の人々が容易につながることのできる時代になりました。このような時代だからこそ、本学が培ってきた知識や経験を世界へ発信するとともに、世界の優れた知見を積極的に取り入れ、教育・研究・社会貢献のさらなる発展につなげていきたいと考えています。

  国際センターが、本学と世界を結ぶ架け橋となり、学生、教職員、そして世界中の研究者や実務家が新たな出会いと協働を生み出す場となるよう努めてまいります。そして、「Japan」の名に込められた創設時の理念を未来へつなぎ、本学が産業医学・産業保健分野における世界的な拠点として、より一層発展していくことを目指してまいります。

 今後とも、皆様の温かいご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

                                                センター長 中田 光紀


 

 このたび、国際センター副センター長を拝命いたしました。私自身、この重要な役割を担うことに対し、大きな責任と期待を感じております。現代の大学における国際交流の重要性はますます高まっています。グローバル化が進む中で、異なる文化・価値観を理解し、協働する力は、学生の成長に欠かせない要素となりました。また、グローバルサウス・グローバルノースの視点から考えると、国際交流は単なる学術的なつながりではなく、世界全体の持続可能な発展に貢献する機会でもあります。

 国際センターでは、多様な留学生支援、海外大学との提携強化、国際共同研究の促進、国際シンポジウムの主催など、幅広い活動を展開しております。私は副センター長として、これらの取り組みをさらに発展させるとともに、より多くの学生・教職員が国際的な経験を得られるよう環境づくりに努めてまいります。異文化交流の場は、新しい価値を生み出し、社会をより豊かにする原動力です。このセンターが国際的な架け橋となるよう、皆様と協力して取り組んでいきたいと考えています。どうぞ、よろしくお願いいたします。

                                                 副センター長 榎原 毅


 私は本学を卒業した後、タイに留学しました。アジアの国々を訪問すると、本学で研修を受けたり、共同研究をしている研究者によく出会います。そのような時、私は卒業生として母校をとても誇らしく思いますし、そのような人のつながりから次の研究につながっていくことも少なくありません。アジアの途上国では、じん肺や化学物質中毒、過重労働など日本が経験してきた産業保健の課題に直面しています。産業医大がそのような国々に貢献できる機会を増やしていきたいと考えています。

 また、国際交流や海外留学に興味がある学生のキャリアを応援したり、本学の外国人教員や留学生が研究や勉学に集中できるようサポートしていきます。ともすれば、本学の学生は単科医科大学として閉鎖的な日々を過ごしがちですが、知識や技術だけでなく、海外の多様な文化や価値観に触れることで人としても成長してほしいと思います。

副センター長 石丸 知宏