プレスリリース 国際ゲノム解析により関節リウマチの遺伝的背景を解明 ―個人のゲノム情報を活用した発症予測の社会実装に貢献―
産業医科大学医学部田中良哉教授(第1内科学)らが参加し、理研生命医科学研究センターシステム遺伝学チームの岡田随象チームリーダー(大阪大学大学院医学系研究科教授)と米国ハーバード大学のショウモウ・レイチャウドリ教授らが統括する国際共同研究グループは、関節リウマチの発症に関わる34個の遺伝的変異を新たに同定しました。
本研究成果は、関節リウマチの新しい治療薬の開発や、個々人の遺伝子情報に基づいた最適な治療の発展に貢献すると期待できます。
今回、国際共同研究グループは、日本人集団を含む五つの人種集団から構成される約28万人のゲノム解析を行い、関節リウマチの発症に関わる34個の遺伝的変異を新たに同定しました。さまざまなデータベースとの統合解析を行うことで、関節リウマチの発症に関与する分子メカニズムを多数解明しました。さらに、個々人の遺伝子情報から関節リウマチの発症を予測するリスクスコアを構築し、東アジア人集団における予測精度が欧米人集団と同程度であることを確認しました。
本研究成果は、科学雑誌「Nature Genetics」オンライン版(11月4日付)に掲載されました。
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