知的財産アドバイザー着任のご挨拶

この5月1日付けで、先任の田中先生の後を受け、知的財産アドバイザーとして着任致しました。
本学の平成21年度事業計画には「産学連携活動の推進及び知的財産の戦略的活用」が挙げられており、これを受け産学連携・知的財産本部からは、産学官連携、知的財産管理等5つの分野において、本年度の基本方針と具体的な項目が示されています。アドバイザーとして本学の基本スタンスをきちんと踏まえ、支援活動をして行きたいと考えております。

先日(6月20、21日)京都国際会館で第8回産学官連携推進会議が5,000人を超える関係者の参加を得て大盛況の中で開催されました。本学からも大和、小山両先生が、展示ブースで開発製品をそれぞれ紹介されております。ところで、今年度の会議テーマは、「オープンイノベーション型の産学官連携による新たなる挑戦」でした。技術の高度化・複雑化及びグローバル競争の激化に伴い、産学官連携は、従来の垂直統合型のリニアモデル(大学及び研究独法の技術シーズを起点とした産学連携)に加え、水平分業型のオープンイノベーションモデル(外部のアイデアと技術の積極的な活用・内部技術の意図的な放出)の重要性が高まる。そして、知的財産の面においても従来の他社優位性のある技術を知的財産として確保する「プロパテント」時代から、「オープンイノベーション」時代に適合する高度な知的財産戦略が求められるというものでした。本学においても、上記基本方針に「医工連携」を新たに加え新しい産学連携モデルの構築を目指しているところであり、意を強くした次第です。

さて、本学では平成18年4月の産学連携・知的財産本部の発足以来、先任の知的財産アドバイサー諸兄の支援の下に産学連携・知的財産管理体制の構築が進められ、その集大成ともいうべく「産学連携・知的財産ハンドブック(基礎編)」が作成されております。このパンフレットには本学の産学連携・知的財産に関するポリーシーから知的財産管理規程までほぼ総ての事項が、分かり易く、簡潔に纏められています。先ずは、アドバイザーとして、このパンフレットの周知徹底と積極的な活用を進めて行きたいと思っております。
また、上記産学連携に積極的に関与していくと共に、発明発掘による出願件数のアップと大学全体の知的財産マインドの向上に努め、これらを実務面から支え、本学の知的財産を推進・リードしていく人材の教育・育成にも中長期的に取組んで行くつもりです。

今までの永年に亘る企業の知的財産部門での経験と知識を活用し、本学の産学連携・知的財産権にかかる業務をご支援させて頂きますので、どうぞ宜しくお願い致します。
                                                                                                              

知的財産アドバイザー着任のご挨拶   

産学連携・知的財産本部

                                        

 知的財産アドバイザー

 

 特任教育職員(教授) 弁理士 久保山 隆