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大規模災害における救急救命に関する講習会を開催(2017.8)

 「大規模災害における救急救命に関する講習会」が、8月16日(水)から18日(金)の3日間、2号館講義室及び屋外(1号館前)において開催されました。
 本講習会は、自然災害、NBCテロなど想定外の大規模災害の現場で初期対応者となる警察、消防署、海上保安庁、自衛隊の職員及び医療従事者に対し、本学が培ってきた産業医学の知識・技術等を提供し、災害現場で初期対応する労働者の生命・健康を守り、それにより住民の安全・安心に資することを目的としています。
 本講習会は今年で4回目ですが、今回初の試みとして、1号館前の屋外スペースを使用した「災害対策屋外訓練実習」を実施しました。同実習では、北九州市消防局隊員の方々のご協力のもと、化学物質等で汚染された傷病者に対して具体的な手法を用いて除染を行う工程が、実際の機材を使用して実施されました。
 また、日本防災教育訓練センターのサニーカミヤ氏を外部講師として招聘し、「大規模災害におけるリスクハンティングの手法」について特別講演をしていただいたほか、本講習会にオブザーバーとして参加していただきました。サニーカミヤ氏は、福岡市消防局レスキュー隊小隊長として勤務後、国際救急援助隊、ニューヨーク州救急隊に隊員として所属するなど国際舞台での経験が豊富な方で、現在は防災・危機管理コンサルタントとして講演を行うなど国内外で活躍されています。
 当日は、福岡県警察本部、陸上自衛隊小倉駐屯地、北九州市消防局、遠賀郡消防本部、第七管区海上保安本部、救急医療関係者の約40名が参加されました。「今後も活用したいプログラムであった」、あるいは実習・意見交換会を通して、「他機関の方とディスカッションでき有意義であった」などの言葉を多くの方からいただき、盛況のうちに終了しました。普段から他機関とお互いの顔が見えるものにしたいという講習会の目的を達成することができました。
 講習会終了後には、東学長から、受講生に対して受講証が、サニーカミヤ氏に対して感謝状が授与されました。
 本講習会開催に際しまして、旭・デュポン フラッシュスバン プロダクツ株式会社から防護服(デュポン™タイベック®ソフトウェア)の無償提供及びスタッフの技術指導、一般財団法人海上災害防止センターから化学防護服(タイケム10000)の貸し出し及びスタッフの技術指導、富士電機株式会社から放射線測定器の貸し出し及びスタッフの技術指導、株式会社大塚製薬工場から経口補水液OS1の提供をしていただきました。
 また、講師の先生方をはじめ、講座スタッフ等多くの皆様に多大なご協力をいただきました。
 この場をお借りして、ご協力いただきました関係者の皆様方に厚く御礼申し上げます。

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屋外実習風景

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屋外実習風景

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サニーカミヤ氏と学長

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防護服着脱実習